正しいコントロールとは 利点3、次のプレーへ移る
これまでに見たように正しいコントロールにおいては、足をボールの上方からかぶせる。
この動作を体全体で行うため、重心を一度浮かせて落とす動作をともなう。
このため多かれ少なかれ小さくジャンプしているように見える。
具体的には以下のようになる。
軸足の踵を浮かせながらボールと接触し、軸足が地面から離れる様子がはっきりと見える。
同じ動作が次のプレーにも見られる。
踵を浮かせながら体全体の方向を変えている。
この動作は、体の向きと軸足の向きを同時に変えることができる点で優れている。
軸足を地面につけたまま反転しながらコントロールを行う場合、必ず体の向きと軸足の向きに矛盾が生じる。
実例は以下のようになる。
以上の段階において軸足を地面につけ、踏ん張りながら体の向きを変えている。
ボールに接触した足が地面についた段階で完全にバランスを崩している。
これは必然である。
以下の図において二つの塊は足を表し、その間の矢印は体正面の向きを表すとする。
軸足を浮かせずに体の向きを変える場合、以下のようになる。
体を開くことにより、ボールに接触する足と正面は方向を変えることができる。
しかし軸足は地面についてその動きを補助しているため、向きを変えることができない。
結果として全体の動きから取り残される。
他方の足と体の正面は右方向に行こうとしているにもかかわらず、軸足だけが別の方向を向く。
これにより、次の行動に移るにおいて体勢に矛盾が生じる。
下図のバランスの乱れはそれが一つの原因となって引き起こされている。
足を引くことの弊害はここにもある。
引くためには軸足を地面につけている方が良い。
その方が踏ん張ることによって接触する面を引きやすい。
このためボールを止めたとしても必ず不自然な体勢が残る。
これは足を引くトラップが原理的に持つ欠陥である。
体全体を移動させ軸足を浮かせながらコントロールする場合、以下のようになる。
地面に接触していないため軸足も方向を変えることができる。
このため最終的な姿勢に矛盾がない。
結果として次の行動に素早く移ることができる。
続いて次のプレーに移りやすいさらなる理由を見る。
【蹴球計画】より ※この内容は蹴球計画のミラーサイトとして作成しています。詳細についてはこちら。