正しいコントロールとは 利点4、接触時間、バランス
これまでに見た正しいコントロールにおいては、足とボールの接触時間が短い。
ボールに触れ足首が変形して、接触は終了する。
足が地面についた時は離れている。
ボールとの接触時間が短いことは、早い段階で触れた足が自由になることを意味している。
これは素早く次の行動に移るにおいて有利である。
以上においてボールとの接触は下の3枚の間に完了している。
その後、自由になった足を画面手前側に引き次のプレーに適した位置に置く。
ここで足を引くのはボールとの接触が終了した後である。
この動作は足を引いてトラップをしていると誤解されやすい。
しかし引くのはボールコントロールが終わった後であり、その目的は自分の姿勢を制御することにある。
接触が短時間で済むことで、他の行動に使う時間が生まれる。
それを利用することにより自らの姿勢を制御し、次の行動に素早く移ることができる。
この点でも足を引く動作を主体とすることは不利である。
上からかぶせる方が接触がより短時間ですむことは明白である。
短時間で済むことは相手に隙を見せない、ルックアップが早くなるなど他の利点にもつながる。
この他に正しい方法は、ボールとの接触においてバランスを崩さない点でも優れている。
接触前から終了にかけて体勢の崩れは見られない。
足を引く場合、模式的に以下のようになる。
まず足をボール方向に差し出す時点で苦しい体勢になる。
これは例えば、相手との接触にもろくなることを意味する。
また着地においても不利である。
体の中心軸と足の傾きがずれた状態で着地した場合、必然としてバランスの崩れをともなう。
実例は以下のようになる。
正しい方法ではそのような乱れをともなわない。
以上のように正しいコントロール方法は、ボールとの接触の前後において良い姿勢を保つことができる。
これがサッカーにおいて、良いプレーをする上で重要であることは言うまでもない。
体勢を崩さないことは、次のプレーの決定を最後まで遅らせることにも適している。