正しいコントロールとは 特徴と利点
動作上の最初の特徴は、ボールに対して足を上から近づける点にある。
これによりボールが自然に止まるメカニズムが生まれる。
具体的には以下の3点である。
これらの詳しい内容は、リンク先を参照いただきたい。
また以上を組み合わせることにより任意の位置にボールを動かすことができる。
これにより、次のプレーに移りやすい位置にボールをコントロールするという目的の半分が達成される。
残りの半分は、次のプレーに移りやすいように自らの体勢を整えることにある。
足を上から近づける場合、一度重心を持ち上げてから落とすことが自然である。
これは小さくジャンプする行動として表れる。
これは次のプレーに移りやすい体勢を作る点で非常に優れている。
一般的に軽く飛ぶことは筋肉の緊張を緩めることにつながる。
同時に一度飛ぶことにより、ボールに上から触れる動作において筋肉を意図的に動かす必要が減じる。
これは重力に引かれ、自然に落ちるだけで足が上から下へと動くためである。
これは筋肉の操作を減らし、全体にリラックスした状態を保つことにつながる。
以上のことはボールタッチの柔らさを確保すると同時に、素早く次の動作に移ることを可能にする。
また軽く飛ぶことにより重心そのものを移動させながら、体の向きと軸足の向きを同時に変えることができる。
これは着事後の姿勢をバランスの良い状態に保つことにつながり、次のプレーへの移行を容易にする。
以上に加えコントロール時の体勢が自然であることは、複数の選択肢をより遅い段階まで保ち、その決定を最後まで遅らせることにつながる。
これは守備者の逆を取ることを容易にする。
正しいコントロール方法はボールを適した場所に置く、体を適した状態に保つ、守備者との駆け引きが容易になるという点で非常に優れている。
これらの特徴はスペースのない状況、特にゴール前でのプレーで極めて重要になる。
これまでにも見たように足を引くことを中心として行うトラップは、以上の利点を全く持たないか少ししか持たない。
このためそれを身に着けた選手は、ゴール前の狭いスペースでのプレーが原理的に苦手である。
さらにはフリーでボールを受け、キーパーと一対一になる状況でもシュートを外すことが多い。
これはトラップにおいて、自ら時間を無駄にするためである。
次回はその具体例を見る。
【蹴球計画】より ※この内容は蹴球計画のミラーサイトとして作成しています。詳細についてはこちら。