サイドから中央にドリブル、中へ切り返した後のシュート
2008年5月18日 第38節
デポルティーボ・ラコルーニャ 0-2 ビジャレアル
左サイドから中央にボールを持ち込んだ選手がマイナス方向へ切り返した。
図示すると次のようになる。
Q1.
この後、シュートを打つ。
どのようなコースへ打つか、最も一般的なものを答えよ。
A1.
最もよく見られるのはファーサイド、上側への巻くシュートである。
近年ではアンリが最も得意としている。
Q2.
マティアス・フェルナンデスはファーサイドには打たなかった。
どのようなシュートを打ったか、下のインパクトの瞬間の写真を参考に考えよ。
A2.
シュートブロックに来るディフェンスの足の下を通し、ニアに打った。
シュート軌道を見ると、ディフェンスを突き抜けているように見える。
このシュートは3つの死角を利用している。
1つ目はこの形から一般的にはファーサイドに打つという心理の死角である。
2つ目はキーパーはディフェンスがニアへのシュートコースを切ると思う信頼の死角である。
3つ目はディフェンスの体によりボールが見えにくいという意味での死角である。
これらは下図のように表される。
一般的に赤い矢印のようなシュートが予想され、黄色いゾーンについてはディフェンスが切るものと期待される。
ディフェンスの足がインパクトの瞬間を隠すため、キーパーは反応が遅れる。
また、この場合は下を通すディフェンスの足を意図的に上げさせている。
一枚目の写真では赤いコースにシュートを打つモーションで入り、二枚目の写真で足を反して下を抜いている。
ディフェンスがフェイントにつれられ足を高く上げているのがわかる。
キーパーは、一般的に下図のような状況において、黒い影の部分をディフェンスが切ると信じる。
このため足の下や間を抜くシュートは非常に入りやすい。
このようなシュートは、昔はスーケル、現在はディエゴ・ミリートやフォルランが得意としている。
彼らは、わざとシュートモーションを遅らせることでディフェンスを引き付け、足を開かせてからそこを抜くことも多い。
そこまでできれば確実に一流である。
参考:フォルランのシュート
補足:練習方法など
技術問題面白いですね。
この技術、以前からイメージは持っていて、試合中に機会があったらやろうとは考えているのですが、
追いすがってくる敵の存在に気づかないことがある・追いつくスピードが認識できてない・足を開くタイミングがいまいちわからないなどの理由で、
実行を決意できたことがありません。
キーパーだったら動きが止まってるから、一対一で足を開かせて股下を通すことは難しくないんですが・・・。
後ろから追ってくる敵の動きがわかるフォルランはすごいです・・・。
周囲の敵の動きをもっと見れるようにせよ、ということですかね~。
2008/05/20 12:37 - もんぐり
コメントありがとうございます。
練習法やコツなどを書いてみましたので、よろしければご覧下さい。
http://c60.blog.shinobi.jp/Entry/314/
2008/05/26 14:59 - studio fullerene C60
無題
ありがとうございました。
なるほど、
正面につっかけて、横にずらして、追ってきた軸足の横を抜く、という型ですね。
これからは追いすがる相手の軸足を意識してやってみます。
2008/05/28 12:14 - もんぐり
トーレスゴール量産の原因らしきもの
タレコミです。
以前、トーレスが急にGKとの一対一で確実にゴールを決めるようになったのを不思議がっておられましたが、トーレスがそれに答えたインタビューを見つけました。
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/coladevaca/daily/20080607 ※リンク切れ
すでにご存知でしたら余計なおせっかいすみませんでした~。
2008/06/07 09:44 - もんぐり
ありがとうございます。
非常に興味深かったです。
GKコーチが相手の癖を教えているのですね。
筋肉のバランスを改善するように指導したのもこの人でしょうか。
実に気になります。
いい情報をありがとうございました。
2008/06/07 23:56 - studio fullerene C60
【蹴球計画】より ※この内容は蹴球計画のミラーサイトとして作成しています。詳細についてはこちら。