1-4-3-3、1-4-3-1-2、システムの相性
2008年9月27日 第5節
エスパニョール 1-2 バルセロナ
両チームの先発は下のようであった。
Q1.
エスパニョールの布陣はバルセロナ対策として誤っている。
その理由を述べよ。
A1.
スペースの関係をわかりやすくするために選手を縮小すると下のようになる。
1-4-3-1-2、もしくは1-4-4-2菱形ではサイドにスペースが空きやすい。
バルセロナのサイドバックがボールを持った際、前に壁がない状態になりウィングへのパスが通りやすい。
この結果、メシ、イニエスタが周囲にスペースのある状態でボールを持つことが多くなる。
前を向いた両名を止めることは難しく、サイドから簡単に押し込まれピンチを迎える。
試合前半、イニエスタのドリブルが非常に目立った。
スリートップ系のシステムは、ウィングが前を向いて仕掛ける時に最も威力を発揮する。
そこにボールを呼び込むティンティン・マルケスの布陣は誤っている。
エスパニョールの狙いは前からプレスをかけることであった。
しかしブスケツ、シャビの点でボールが不安定化せず、そこからサイドにボールを回されると大穴が空く。
ここでタムードがアウベスをマークすれば、シャビにバックパスのコースを与える。
今度は左サイドを止めようがない。
この試合でディフェンスラインにプレスをかけてミスを誘う、というコンセプトは無効であった。
また一度ボールが落ち着くとサイドの穴が大きな負担となった。
1-4-4-2でピケ、プジョルにボールを持たせる方が遥かに良い。
前半の両チームのデータを比べるとセンタリングがエスパニョールの2、バルセロナは10。シュートは3対9でありバルサが大きく優位に立った。
またその数値以上にバルセロナが圧倒していた。
エスパニョールの1点リードで前半が終わったことは、稀な確率を引き当てた結果である。
【蹴球計画】より ※この内容は蹴球計画のミラーサイトとして作成しています。詳細についてはこちら。