2009/04/04 リーガ・エスパニョーラ 29節
バジャドリー 0-1 バルセロナ
監督 ホセ・ルイス・メンディリバル
フォーメーション 1-4-2-3-1
「さて」
「バルセロナはバジャドリーに勝利」
「珍しいことやな」
「代表週間の後としてはそうやな」
「この試合では今後のバルサを考える上で、いくつか面白い変化があったのでそれを見て行こうかと」
「よかろう」
「そして、その後に読み物的な形でグティについて取り上げようとも思う」
「グティか」
「グティや」
「また、何かやらかしたらしいな」
「恒例行事といえば行事なんやけどな」
「それはそれとして」
「バジャドリー対バルサの先発はこう」
「バルサはメシ、アウベスがベンチスタート」
「バジャドリーの方は、いつもと大体同じ布陣」
「ちなみにこれは、6-0でバルサが勝った試合の後半部分の配置と類似が多い」
「センターバックと中盤の底、ビバル・ドラドが違うな」
「試合の流れはというと前回、骨も残さず散ったバジャドリーであったが、恐れる色もなくラインを上げ、前からがんがん行く作戦」
「メンディリバルは本当に引くということをしない」
「だからバジャドリーの試合はいつも見ていて面白い」
「ちなみに前回に見た、バジャドリーがマルケスの縦フェイクからの横パスを狙ってカットしに行く場面が、31分前後にある」
「ピケへの横パスにアギーレが猛然と詰めた場面やな」
「キックでフェイントをかけるのは良いが、普通の蹴り方よりスピードが落ちるので、読まれると危ないという実例になっている」
「まあ、マルケスの行動パターンを読まれたということでもある」
「そして40分、エトーがバジャドリーのボールを奪い取り、パスからラインの裏に抜けループで決めて0-1」
「あの守備に入るの早さはエトーらしい」
「バルサの方が決定機は多いものの、組み立ての面ではバジャドリーも負けてはいなかっただけに、ホーム側としては悔しい失点であった」
「そして中休み」
「後半開始直後、バジャドリーの左中盤、ジョナタン・セスマが負傷する」
「同じ場所にエスクデロが入る」
48分: ジョナタン・セスマ → エスクデロ
「このエスクデロがえらく良い選手だった」
「ドリブルで縦にも中にも抜けるし、スピードを上げた状態でのパスもぶれが少ない」
「これは良い買い物だと思って調べてみるとアルゼンチン人で、ビジャレアルからのローンらしい」
「さすがは南米からの先物買いが得意なビジャレアルであるな」
「そして注目の交代は56分」
「攻撃で詰め物になっていたアギーレを代えて、オグベチェを入れる」
56分: アギーレ → オグベチェ
「オグベチェがトップに入り、噂のゴイトンは右に入る」
「ここやな」
「うむ」
「実はこの配置を取られると、バルサの弱い部分がさらに弱くなる」
「具体的には下の形やな」
「シウビーニョの身長が173cm」
「ゴイトンが189cm」
「バルサの右からクロスが上がり、ハイボールの競り合いになるとまず絶望的である」
「体つきからしてそうやな」
「そして右から逆サイドというのは、もうよく知られたバルサの弱点である」
「その辺りはこちらをご覧いただくとして」
「マドリーやらスポルティング・ヒホンやら、オリンピック・リヨンにもそれは利用されたし、この試合のバジャドリーもそれを狙っていた」
「よって下のようになるのは非常にまずい」
「いくら何でもゴイトンがでか過ぎやろ」
「わかりやすい方がええかと思ってな」
「戦術的に弱い部分を攻められた時に空くスペースが、さらに弱くなるというのは非常に良くない」
「守備が壊れるのは多くの場合、一番弱い場所からであり、そこの強度がチームの強度に直結する」
「サッカーにおける応力集中の原理というやつやな」
「というわけでシウビーニョを起用した場合に、高さのミスマッチを利用されると厄介なことになる」
「チャンピオンズリーグだと、シュヴァインシュタイガー、カイト、クリスティアーノ・ロナウドとかいった選手が来る可能性がある」
「やはりシウビーニョではきつかろうということで、下の形がよかろうという話になる」
58分: シウビーニョ → ダニエウ・アウベス、ペドロ → メシ
「プジョルが左サイドバックか」
「こうした方が弱みをある程度緩和できる」
「まあそれはそれでいいんやけどな」
「なんや」
「バルサはここでメシとアウベスを使う必要はないやろ」
「まあな」
「代表の試合で疲れているところを持って、今週はチャンピオンズがある」
「何もこんなところで35分とはいえ彼らを使う必要はなかろう。というのは確かにその通りとしか言いようがない」
「どうもグァルディオラは真面目過ぎるというか、捨て試合を作れない体質に見える」
「真面目というか、神経質というのが一番目に付く特徴やけどな」
「メシなんかむしろ招集から外してもいいくらいやで」
「その辺は性格やしな」
「そうは言っても、怪我でもしたら終わりと違うか」
「まあ今後が成否を決める問題やな」
「カソルラの例もあるしな」
「カソルラはきついな」
「骨折で今期絶望」
「ビジャレアルとしては、目の前が真っ暗になる事件やでほんまに」
「以前ビジャレアルの構成で見たように、カソルラの代わりはいない」
「他はみんな左の方が良い」
「そこからカソルラを抜いたら、ほんまにどうしようもない」
「泣けてくるタイミングやな」
「今期のビジャレアルは前に見たように本当につらい構成で、まあよくここまでの成績を維持できると驚く」
「チャンピオンズを戦いながらリーグ4位」
「驚異的な数字やでほんまに」
「リーガでは毎試合苦労しっぱなしやけどな」
「それもあって、負ける時はわりと大差で負ける」
「今週もアルメリアに3-0」
「最近はセナに疲れも見え」
「カソルラは壊れ」
「アーセナル戦が非常に心配である」
「いやー」
「いやー、どうした」
「考えれば考えるほど勝ち目ないわ」
「理屈をこねればこねるほど、そんな気になるな」
「一番重要な点としてビジャレアルは、左サイドを押さえられない構成になっている」
「そこを攻めてくるのは、サニャとウォルコット」
「こりゃ止められんで」
「おまけに右にカソルラがいないことで、ボールを前に運ぶ力も衰える」
「今期のマンチェスター・ユナイテッド戦で顕著だった」
「苦しいとかそういう問題を越えてしんどいな」
「いっそのこと、こう組むか」
「だからここ最近で見たように、1-4-3-X系は全く駄目だと言うに」
「まあな」
「アトレチコにずたずたにされるのに、アーセナル相手に持つとは思えん」
「カソルラ、カニをセナ、ブルーノに変えたら少しは行けるやろ」
「サイドを攻められてもある程度守れるかもしれんが、前線の反発力が弱過ぎて収支が合わんやろ」
「まあ理屈を言われると困るけどもや」
「理屈をこねなくてどうする」
「ユナイテッド戦もなんとかなったんやし、今回もなんとかなるやろ」
「パク、ガリー・ネビルで攻められるのと、ウォルコット、サニャで攻められるのでは話が違うで」
「はたして、ビジャレアルは何を勝ち筋と見てチームを組むのか」
「それが一番の注目というところで」
「いっそのことバジャドリーからエスクデロを返してもらったらどうやろ」
「今日返してもらって明日試合に出すのか?」
「無理か」
「当たり前や」
「ちなみにもしビジャレアルが負けた場合、”プレスが甘いから守備が甘いから負けた。スペインリーグ全体でそうだ、リーガは駄目だ”という馬鹿な評論が出る可能性がありますが」
「それは全くの見当違いである、ということはお分かりいただけるはずである、ということを先に申し述べておいて」
「今週はこの辺で」
「また次回」
「ご機嫌よう」
「グティ事件に関する話は」
「こちらにありますので」
「よろしければどうぞ」
アルシャビンはゼニトで出ているので出られません。ナスリが入ることになると思います。
2009/04/07 07:46 - ファブレガス
修整しました。またなにかありましたらお教え下さい。
ありがとうございました。
2009/04/07 09:42 - studio fullerene C60
【蹴球計画】より ※この内容は蹴球計画のミラーサイトとして作成しています。詳細についてはこちら。