2009/04/08 UEFAチャンピオンズリーグ 準々決勝1st Legion
ビジャレアル 1-1 アーセナル
監督 アーセン・ベンゲル
フォーメーション 1-4-4-1-1
先発
ビジャレアルは左にイバガサを置き、前で勝負する道を選択した。
26分:(1-0)アルムニア → ファビアンスキー、 42分:ギャラス → ジュルー
アーセナルは、26分と42分に怪我による交代を余儀なくされる。
これはビジャレアルにとって幸いだった。
46分:(1-0)カニ → マティアス・フェルナンデス
右サイドの交代。カソルラ離脱の影響が出ている。
69分:(1-1)ジョレンテ → ピレス
同点とされ、後半勝負のため持ち駒にしておいたピレスを投入。
77分:(1-1)ウォルコット → エブエ、77分:イバガサ → ギジェ・フランコ
アーセナルはウォルコットを下げ、いわゆる店じまいに入る。
ビジャレアルはピレスを左に置く。この後ビジャレアルのセンタリング、シュート回数が増える。
参照:www.as.com/futbol/partido/Villarreal-Arsenal-0298030100420235(※リンク切れ)
黒がビジャレアル、黄土色がアーセナルを表す。
後半開始からの32分間。ビジャレアルは枠外シュートが一本記録されているのみである。
そこからやや盛り返した理由は選手と配置を変えことに加え、アーセナルに交代枠が残っていなかったことが関係している。
アーセナルとしては、セスクとナスリを代える予定であったと考えられる。
特にセスクは誰の目にも明らかなほどバテていた。
前半に起きた2人の負傷交代が、ここで意味を持っていた。
ビジャレアル側はギジェを入れた段階で、より攻撃に特化した形に組むことができた。
セナを下げイバガサを中央に入れる、もしくはエグレンを下げイバガサを中央に入れる方法である。
これはリーグ戦において度々行われてきた。
この場面で別の選択をしたことは、監督の判断として興味深い。
試合全体を見るとアーセナルが優位であった。
これは上で見た図にも表れている。
参照:www.as.com/futbol/partido/Villarreal-Arsenal-0298030100420235(※リンク切れ)
特にアーセナルのクロスの多さが目に付く。
両チームの特徴上、特にアーセナルの右サイドからのボールが多くなることは予想可能であった。(参考:こちらの後半部分)
この試合では下の形のクロスがほとんどであった。
いわゆるクロスであり、空中からセンターバックの間を狙う。
しかしそのバリエーションである切り返して縦、もしくは逆サイドを狙うもの。
キーパーとディフェンスの間に、速く低く入れるもの。
これらのクロスは、ほとんど見られなかった。
特にキーパーの前に選手が飛び込むことが少なく、攻撃が非常に淡白に見える一つの要因となっていた。
この試合、早い時間帯にセナの見事なミドルが決まり前半で相手2人が負傷するなど、ビジャレアルにとっては絶好の展開だった。
絶好の展開でありながら引き分けたことは第二戦に向けて非常に苦しい。
アーセナルに対しては、できるなら下のように守りたい。
ただビジャレアルは、チーム構成上そのように組みにくい。
第2戦の方針が注目される。
アーセナルはギャラスがシーズン絶望となり、クリシーも怪我で欠場します。
そのため、ビジャレアルは攻め合いに持ち込むのがベストだと思うのですがどう思われますか。
代役はギャラスのところにジュル、クリシーのところにはギブスになると思われます。ナスリも含めて、アーセナルの守備の弱点は左サイドです。
カソルラの怪我はその意味でも痛いと思いますが、ペジェグリーニがうまくプランを立てればアウェーでも案外勝ち目はあるのではないでしょうか。
ただ、アーセナルもファンペルシーが復帰予定なのできりあいは望むところなんですけどね。
デニウソンはどう評価されたでしょうか。
フラミニが移籍した今シーズン、プレミアで全試合出場してますが、シーズン序盤に比べれば大分ましになったもののまだまだです。
老獪なピレスに狙われたらやばい気がします。
右サイドからのクロスの話は、プレミアでも毎試合そのような状態が続いています。
特にセスク、アデバヨールが離脱してからアルシャビンが加入するまでの期間は、
ファイナルサードのアイデア不足からべた引きの相手に単純なクロスを入れて跳ね返されるを繰り返してました。
その時期はファンペルシーの一発やセットプレーでごまかしていたんです。
セスクが復帰したためそういった心配はないと思いますが、中の動きがないにせよサニャのクロス精度はよくないですよね。
プレミアでは守備での貢献度がかなり高い上、どれだけ使われなくても必ず前の選手を追い越す動きをするのであまり文句は言えませんけどね。
2009/04/11 22:16 - ファブレガス
ビジャレアルは、チーム構成的に引いてカウンターを行うのは難しいため、おっしゃるように攻め合いがベストだと思います。
ただし、勝ち目は薄いと思います。一戦目、ビジャレアルは、非常にいいカードを引きました。
セナのミドルによる早い段階での先制、前半で相手の2人が負傷退場、交代枠を減らした、といった点がそうです。
しかし、それでも勝てませんでした。
第二戦、緒戦以上の幸運が訪れるとは考えにくいところです。
デニウソンについては、まだよくわかりません。
右サイドからの攻撃はなぜああも単調なのか、非常に不思議です。
リーグでもそうだと聞き、謎は深まるばかりです。
ビジャレアルとしては、弱い左からの単純なごり押しで失点する、というのが一番嫌なパターンです。
第一戦では、それを避け、引き分けという望外の結果を得ることができました。
戦術的に見て、極めて難しい試合ですが、理屈を超えた形でビジャレアルが勝つことを希望してやみません。
2009/04/14 23:40 - studio fullerene C60
【蹴球計画】より ※この内容は蹴球計画のミラーサイトとして作成しています。詳細についてはこちら。