陥りやすいシュートでの誤り5
前回は巻いて蹴るシュートの問題点を見た。
ここでは以下のシュートを見る。
キーパーはニアに倒れているが、ボールはファーに飛んでいる。
これは表変換が行われたことを示している。
膝を巻き込み跳ね上げる様子は以下に見られる。
ボールの回転は以下のようである。
連続的に表示すれば、軽く前方向に回転がかかっているのがわかる。
このような回転はボールの軌道が安定するために必要である。
よく知られているように、無回転のボールは予想のつかない変化をすることがある。
これを避けるためには、ボールに軽く回転がかかっている方が良い。
このシュートでは完全にキーパーの逆を取っている。
ボールがこのまま直進すれば入る。
その状況で予想不可能な変化など全く必要ない。
無回転で蹴ってしまえば、急激に左へスライドし外れることもあり得る。
安定してシュート決めることを目的とする場合、このような変化はむしろ邪魔である。
上の状況では真っ直ぐに飛ぶ安定性こそが重要となる。
そのためには順回転、もしくは逆回転がかかっている方が良い。
無回転を蹴ることに固執し、練習を重ねてフォームを崩す選手を稀に見る。
そのような努力は全くの無駄である。
無回転で蹴ることは中心を正確に捉えるという意味では重要である。
しかしキーパーが予測不可能な変化は、蹴る側にとっても予測不可能である。
その意味で運任せの域を出ない。
シュートは相手の予測を外し、真っ直ぐに蹴るだけで入る。
安定してゴールを決め続けるにどちらの方が有用か、おそらく議論の余地はない。
無回転シュートはキーパーの正面に蹴るしかない場面などでは有効である。
しかしそれはシュートの基本ではない。
シュートについては現在のところ以上である。
初めてコメントさせていただきます。
股関節の回旋動作が結果としてシュート動作に現れる選手はトップ選手の中でもそうは多くないということでしょうか。
回転イメージではではなく回旋イメージが大切。ゴムの伸び縮みではなく鞭+螺旋のイメージ。ひとつのポイントかと思っております。
大腿骨骨頭は多くの人が忘れがち。このイメージが違えば螺旋のイメージも上手く作れないかと。
人間の体は不思議なもので折り紙の折り目が違っても別の形で折れてしまうものですが。
そのあたりの微妙なエッセンスが結果の分かれ道になっているのですね。
目指すは直線 関節運動は円 間を取り持つものは 螺旋
2014/11/01 18:51 - てんせぐりてぃ
【蹴球計画】より ※この内容は蹴球計画のミラーサイトとして作成しています。詳細についてはこちら。