選考理由(2025)



にしだ

高校大学年代で今年見つけた印象に残った11人、というテーマで毎年書かせていただいてます
また、吉田湊海(鹿島Y②)や内野航太郎(筑波大→ブレンビーIF)のような、高校大学年代を見ていなくてもわかるほどずば抜けた選手以外で、という縛りです

今年は高校サッカーを観る機会が多く、逆に大学はあまり観る機会が少なかったのでU-18縛りで11人を選びました
大学ならレジスタの住芳樹(京都橘②)や、ゴリゴリのSHの後藤康介(駒澤大④)、バイタルエリアで異質な存在感のあった矢越幹都(日本大①)など、語りたい選手がたくさん居ました
日本のサッカーは広いです。今年もたくさん楽しんで観戦することができました!

※・・・〇の中の数字は学年を表しています


GK

有竹 拓海(静岡学園③)

レフティーのGK。シュートへの反応速度が早く、足元で繋げる。プレッシングにも動じずに機を見たロングフィードも上手く判断の良さが目立った

今年はそんなにピンとくるGKに巡り合うことができなかったが、敵陣のボックスまで届くようなハイパントを蹴れる松田駿(青森山田③→岡山)や新人戦で正確なキックやシュートストップで目を引いた高城柊哉(高川学園③)、
マルコムアレックス恵太(浦和Y②)など1発で局面を変えられる選手が重宝している印象を受けた


DF

牧野 奨(前橋育英高等学校③)

タレント揃いの前橋育英のいぶし銀。SBとしての走力はもちろん、パスも正確。流れがちな1タッチでのクロスや、自陣から相手SBの外からCBの背後に置くようなロングパスもできる
攻撃的な面が目立つ選手だが、守備でも先に身体をぶつけて優位に立ったりとしてほしいプレーを淡々とこなす。攻め上がりのタイミングやパスの選択にインテリジェンスを感じた


河村 駿(阪南大高等学校③)

繋ぐ阪南大高の起点。3バックの真ん中から楔をズバズバ差し込むしプレッシャーがなければ自ら持ち上がる
キケ・セティエン時代のベティスでのバルトラよろしく、立ち振る舞いはほとんどアンカー
中盤出身DFあるあるの裏取られた後の守備対応が不安…という事もなくセーフティに振る舞えるのも好印象だった


大川 佑梧(鹿島ユース③ / 鹿島)

鹿島YのCBと言えばU-17W杯にも選出され、共にトップ昇格を決めた元砂晏翔仁ウデンバが注目されがちだが、個人的には大川の方がインパクトが大きかった
アウェイでの前橋育英戦でポストプレーの上手い山西智也(前橋育英③)に主導権を握られたが、マーカーを元砂から大川に変えてからまともに飛ばさせないでシャットアウト
2014年にJユース杯で見た町田浩樹を思い出すくらいの存在感があった


松井 翼(静岡学園中学校・高等学校③)

超攻撃的なSB。豊富な運動量を買われてのSB起用なのだろうが、本来は1列前の選手だろう。足の速さとボールを持った時の選択肢の多さが魅力
自陣からドリブルしたり強気だな、と思ったら次には味方を使ってワンツーで抜け出す。縦にだけでなくカットインもできたり、守備でもハイボールにしっかり競り合いにいく
ハートの強さと前への意識が良かった


MF

福島 悠志(大津高等学校③)

佐野海舟にも例えられるボール回収の読みの良さは衝撃で、読みの速さと正確さに思わず唸ってしまった。とにかく情報の処理速度が早い
それだけでなく奪ってからの散らしも上手く、守備に特化している訳でもないところを見せてくれた


平山 太陽(専修大学北上高等学校③)

今年のサプライズだった選手。専大北上では4-4-1-1のトップ下をやっていたが、ベストイレブンでは左サイドに回ってもらった
とにかく走る、動く。そして90分間しっかり保つ…だけならそこそこいるだろう

しかし彼はビルドアップで前進できなければボランチまで下がり、プレスが来たらサイドに流れてマーカーを引き連れて、カウンターでは深い位置まで行きシュートまで持っていく
文字にするとボランチっぽく見えるが、運ぶだけでなく密集で相手を抜くドリブルも得意なアタッカーだった。プレーの質が90分間落ちなかったのがとても印象に残った


小川 尋斗(川崎F U-18②)

The川崎産の選手。ボールを弾くような鋭いパスや、相手に次の1歩を読ませない1stタッチ。上手くて情報処理が早く、ボールの扱いが柔らか
その姿は大関友翔(川崎F)や尾川丈(中央大2年)など、川崎産の系譜そのものだった。2年生ながらNo.14をつけるのも納得


中川 天蒼(鹿島ユース③)

右サイドのレフティー。あまりレフティーっぽく無いというか縦突破やクロスも上手い。トラップしてから前への積極的な仕掛けが魅力
多少のフィジカルコンタクトでは倒れない体幹の強さは地元大分のスター、清武弘嗣を彷彿とさせる


FW

小泉 ハーディ(日本体育大学柏高等学校③)

肉食獣のような貪欲さが魅力のFW。マークされていても腕っぷしでキープして強引にターンしたかと思うとシンプルに落としたりサイドに展開したり、
スルーパスまで持ち合わせているなど持ってからのパターンの多さに唸った。裏への意識も申し分なく、パスが出なくてもやり続けられる選手
味方にもどんなボールが欲しい、など厳しく要求できるマインドはプロ向きだと感じた


大西 利都(名古屋 U-18③)

今年のプレミアWESTの得点王かつ、新記録の26ゴールをマーク。一瞬の動き出しとパンチのあるシュートが魅力
ミドルレンジからも打てたりポストプレーも頑張ったり。オールラウンダーな印象を持った。
それだけでなく、もっとがむしゃらなFWが多い中で、プレスバックは最低限のコースを消すくらい。動かない事もアクションのひとつというのを理解しているスマートな印象
コースを切って誘導するだけでなく、追い込んだ時にはしっかり奪い切っていた。メリハリが効いた選手だった


監督

北内 耕成(愛媛 U-18)

戦術的な目新しさはなかったが、ピッチに立った11人が伸び伸びとサッカーをしていたのが印象的だった
CBなのに敵陣深くまでドリブルをする長身DFの石原拍②や引き摺るようなドリブルで果敢に仕掛けるLHの田中碧③、中盤に落ちたりサイドまで流れてボールを受けてシュートまで持っていける青木壱清③、
攻守のバランスに常に気を配っていた嵐亮太朗③など、それぞれの選手の良さが最大限発揮されてるいんだろうな、と感じた

積極的なプレーが多いがその分ミスも多いチームだったが、誰もリスクを取らない無難な選択をしないし、何度でも挑戦する姿勢に感動した。個々の能力を引き出し、自信を持って楽しく、かつシリアスにプレーさせる
そんな素晴らしいチームを作っていた印象を持った


クラブ

鹿島ユース

クラブユース選手権、Jユース杯、高円宮杯U-18プレミアリーグの3冠を達成。言う事なしの強さだった
トップ昇格を決めた大川佑梧③、元砂晏翔仁ウデンバ②、吉田湊海②だけでなく、2年生もボランチの大貫琉偉やサイドアタッカーの平島大悟も活躍。世代別代表の選出もされている
また1年生のCB熊澤結人やSHの滝澤周生など、下級生にも各ポジションに追いたくなるような選手がおり、選手層の厚さもあった

プレミアEAST第14節の前橋育英戦を見たが、両チームともにハイレベルな試合で驚いたのが記憶に新しい
そんな中でも来年、最終学年になる吉田湊海はゴールを決めるだけでなく下がって受けてターンして…と、プレミアEASTというトップレベルでもこれ以上できる事はないのでは?というくらい圧倒していた
個人だけでなく選手層も厚いため、来年も新しい選手が台頭し、他を圧倒するくらいのチームになるんだろうなと感じた

GK 有竹 拓海(静岡学園③)
DF 牧野 奨(前橋育英③)
DF 河村 駿(阪南大高③)
DF 大川 佑梧(鹿島ユース③ / 鹿島)
DF 松井 翼(静岡学園③)
MF 福島 悠志(大津③)
MF 平山 太陽(専大北上③)
MF 小川 尋斗(川崎F U-18②)
MF 中川 天蒼(鹿島ユース③)
FW 小泉ハーディ(日体大柏③)
FW 大西 利都(名古屋 U-18③)
監督 北内 耕成(愛媛 U-18)
クラブ 鹿島ユース

裏テーマはプロになってもならなくても、5年先に見返したら「あの選手昔からスーパーだったんだ…!」となるようなイメージで
なのでできるだけトップ昇格や内定の出てない選手で固めたい、というテーマで選びました

DFではインハイで大阪代表になった馬力のある駆け上がりが魅力のLB 佃井大悟(大産大附属③)や空中戦で強さを見せたCBの吉井悠(滝川第二③)、
左右遜色なく蹴れてゲームのリズムを作り、攻守どちらにも存在感のあった永井大義(仙台Y③→仙台)も選出するか悩んだ

対人の強さがありインパクトがあるが、寄せのタイミングや背後を取られた後のプレーを口酸っぱく言われていたオディケチソン太地(名古屋U-18)も化ける予感
強さではなく上手さでは日体大柏で3バックの左を任されていた塘内龍成③はアンカーのような振る舞いができ、細かいパス回しも難なくこなしていた

特にRBは光る選手を多く見た一年だった
地上戦にめっぽう強く、CBもできる岡拓希(札幌大谷③)やクラブユース選手権で逆足でサイドチェンジをして会場をザワつかせていたり、ボールの回転や落とし所にセンスを感じた遠藤柊眞(大宮Y②)などなど…


MFもたくさんの良いな!と思える選手が居た
ボランチでは高橋悠(桐蔭学園②)。159㎝と小柄ながら抜群の運動量で相手を掻き回す選手。それだけでなくパスコースの読みが上手く、中盤で上手く引っ掛けて何度もカウンターの起点になっていた
あれはどういう予測なのだろうか…トップ下では小林志紋(広島Y③→広島)に驚いた

トップ昇格が決まっていたプレミアWEST第18節名古屋U-18戦でプレーをみたが、最初はよく居る小柄なシャドウの選手という印象で、
フィジカルで負けるしオフザボールもそんなに印象には残らず、なぜトップ昇格…?とも思ったが、時間を追うごとに存在感が増す、60分過ぎたあたりからは小林のゲームになっていた
とにかく決定機の嗅覚というかここに通れば2手3手先で浮くスペースが見えてるように無駄のない動きをとことんしてくる、この試合の2得点は共に彼が起点。鳥肌の立つ上手さだった

右サイドでは渡辺莉太(帝京②)が印象的。左利きのトップ下やRHの選手で、細かいタッチを生かしたカットインや、遊び心溢れるプレーをしていた
プレミア参入PO1回戦の東山戦では、右サイドで途中出場。左脚アウトサイドでのインスイングの縦パスで起点になり、その流れからゴールまで決めた、短い時間で流れを変える役割を果たしていた

LHは良い選手が多かった
平島大悟(鹿島ユース②)は運動量の多さと、技術の高さが目立った選手。ボールを呼び込む動きを90分続けられるし、ボールを受けてからの引き出しも多く、
縦突破から正確なクロス、カットインして狭いスペースをグループで攻略したりと水準が高い

また、味方が審判に対して熱くなる場面では間に立って宥めるだけでなく審判ともコミュニケーションを取っていたりと大人だな~と思った。しっかりしてる

陶山響(桐光学園③)は運動量抜群のWB。この2年で複数回桐光学園を見ているが、442から3421へとフォーメーションを変えて、とても堅いチームに仕上がっている印象
守備に人数を割く中で、ボールを奪うと脚の速さで千切っていくドリブルや、1タッチでのクロスも正確。サイドに追い込まれても身体を捻ってクロスを上げたりと粘り強さも良かった

川村求(川崎FU-18①)は前へのベクトルが素晴らしい選手
ボールを持ったらドリブル、ゴールが見えたらシュートと小柄ながらゴリゴリと進んでいく強さと太々しさは先輩の柴田翔太郎(明治大①)を彷彿とさせた
そしてそんな積極性をみせたのが青森山田戦、というのもインパクトが強かった


FWでは、山西智也(前橋育英③)とピドゥ大樹(仙台ユース③)が印象に残った
山西智也は186㎝の長身を生かしたポストプレーが魅力。腕の使い方やジャンプのタイミングがよく、鹿島でトップ昇格の決まった元砂晏翔仁ウデンバ(鹿島Y②)との空中戦で勝ち続け、
大川佑梧とマーカーを変更させるほどだった。ゴール前でクロスボールに飛び込む迫力もあり、進学先が気になるところ

ピドゥ大樹は184㎝の体躯が目立つが、プレーは足元の上手さがウリの選手。古屋歩夢(仙台ユース③→仙台)との2トップは互換性があり、
伸び伸びとプレーする古屋を見ながらプレーする姿はプレーメーカーっぽさを感じた

1~2列下がってビルドアップの出口になってスルーパスを出したり、ボックス内ではポケットにスッと入りシュートをしたりと、オフザボールでの認知の高さが印象的だった
吉田湊海(鹿島Y②)はもう語らずとも圧倒的な力量でプレミアEASTを荒らしていた…ので「今年見つけた」選手ではないので選外に。U-18のレベルであれだけできるのは居ない


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