選考理由(2024)



あるけん

例年通り1チーム2人まで、現地で見た印象 & 個人的好み重視の選出であります



GK

ミチェル・ランゲラック(名古屋)

29節新潟戦の活躍ぶりはトラウマ級だった。ゴール期待値は3.2-1.3だったが最終スコアは0-3。しんどい内容のゲームでなんとか一矢報いようとする我々の思いをくじく
セーブの連発で心を完全に折られてしまった。ルヴァン決勝では3度ネットを揺らしてリベンジしたものの、PK戦では守ってはキッカーが蹴る直前までゴールマウスから離れる駆け引きを見せ、
さらに自らもキッカーとしきっちりて決める役者ぶり。これには勝てないと思わされた


DF

中野 就斗(広島)

大きいのにダイナミズムがあるHVの選手だと思っていたが、WBからCCBまでこなす器用さに驚いた。特にタッチ際での身のこなしが想像以上に軽く、味方に預けてスッと前にランニングしたり
自分でグイっと持ち込んだりと色々な手を持っており、見ていて面白かったし味方は相当楽なはず。スケールの大きなSBとして柏の関根と共にさらにデカくなってほしい


三國 ケネディエブス(名古屋)

ゴール前開幕の鹿島戦こそ散々な内容だったが、暫くぶりに見た時には力強さと自信が備わっているように感じられた。ゴール前で他を圧倒する高さやFWを徹底的に追い回しての起点潰し、
ペナ内に侵入できたと思っても彼の長い足が伸びてきてチャンスがチャンスにならないような感覚。ルヴァン決勝でも長倉が(ここを1つ交わせたら…!)という場面でことごとく
彼に押さえ込まれてしまい、勢いを活かしきれなかったことが悔やまれる。安定感とそつのなさが備わるともう可愛げがなくなるので勘弁してほしいです


佐々木 旭(川崎F)

SBだとクロスなど個人での解決力の面でやや物足りない印象もあったが、CBとなったことでカバーエリアの広さとボール扱いの上手さが活きる選手になった
特に繋ぐところと自分で持ち運ぶところのトライが徐々に増えた印象で、高井と共に後ろが成長したことがチームを大きく助けているように感じた。CB人材が少ない中で面白い存在だと思う


橋本 健人(新潟)

3年前から注目していた彼が”我々”になってくれたことがどれだけ心強かったことか。特に初出場の福岡戦は鮮烈だった。挨拶がわりの長倉の飛び出しを引き出す斜めスルーパス、
タッチ際での落ち着いたプレス回避、さらにアンダーラップでペナ内侵入までやってくれる完璧なデビュー。ゴール裏以彼の1プレーで大拍手の大盛り上がりだった
巻いてピンポイントで合わせてくる左足クロスは美しさも感じさせ、彼がボールを持つとワクワクするのは自分だけではないはず。来季もその力を存分に見せつけてほしい


MF

西矢 健人(鳥栖)

30節川崎戦で特に目立っていた選手。藤枝時代からボールの出せるボランチとして名前は聞いていたものの、こんなにも中盤でバチバチ闘えるとは想像していなかった。河原や脇坂ともやり合い、
ボールを身体で隠しながらキープして味方に着実に配給していく様は堂々たるJ1のボランチだった。もっと上で見てみたい選手


小林 祐介(千葉)

37節長崎戦、満員のフクアリで攻め立てるジェフにおいて中盤のバランサーとして働く姿が印象的だった。イケイケな両翼にとアグレッシブな相棒のエドゥアルドという中盤の構成の中、
CBの手前をケアしつつも居てほしいところに顔を出してくれる”気の利く”選手。非保持でもカウンターの芽を摘むインターセプトはもちろん、チャンネルのケアについてCBに声をかけるなど
ボールのないところでの貢献度も高かった。目立たないながらもいい選手


マルコ・トゥーリオ(京都)

ブラジル人助っ人らしいボール扱いの上手さとらしくないエゴのなさを合わせ持つアタッカー。序盤戦はフットボールセンスを見せつつも個人での打開を求められたことでなかなかハマらない
印象だったが、エリアスという軸が加わった。夏場からは彼に引き上げられるように活き活きとし始めた。コンビネーションが得意で味方を活かすプレーも多く、浮き球コントロールからの空中ボレーなど
遊び心もあるので見ていて面白い。日本で長くプレーしてくれそうな気がする


松澤 海斗(長崎)

ルヴァンプレイオフ第1戦で新潟の右サイドを蹂躙したドリブラー。対面のDFに正対した後の縦へ持ち出す加速はわかっていても対処困難。37節千葉戦でもジョーカーとして投入されて見事決勝点へ導く
クロス。彼もいて笠柳もいるのはずるいのでどちらか分けてほしい。プレータイムを増やして安定感が出てくればもう海外がほっとかないのでは


FW

坂本 一彩(G大阪)

35節名古屋戦の2点目のクイックなターンからのシュートが衝撃的だった。バイタルでの澱みないターンからのディフレクトも気にせぬほどの力強いシュート
洗練されながらもFWらしい大胆さが感じられ、これがまだ才能の片鱗に過ぎないような末恐ろしさを感じた。だからこそやや強引にでもハットを狙って欲しかったという思いもあり。非保持での貢献も、
フルタイム出場を苦にしない点も好印象。今後どこまでいくのかが楽しみ


小見 洋太(新潟)

今季のアルビで最もスケールアップした選手。開幕鳥栖戦ではCKキッカーを務めて1PK1ゴールを演出、A町田戦では馬力を活かした突破から先制弾で首位相手の快勝を導き、
ルヴァン決勝ではATで“あの”PKをプロ初披露&成功させ、延長での同点弾に2度目のPK成功と節目節目で存在感を見せた。他にも20節広島戦では1トップとして効果的な動きを見せ、
22節鳥栖戦ではキャリーからの抜き切らないクロスで谷口にピンポイントアシスト。肝っ玉の強さはそのままにできることの幅と深さをどんどん広げる1年だった
前線をオールマイティにこなせる選手になったが、次の1年は強みを鋭く研いで数字を残し、怖さ溢れるアタッカーとなってくれると期待


監督

小林 慶行(千葉)

37節長崎戦のフクアリの雰囲気は凄かった。個々のパワーを見せつける長崎に対して徐々にアジャストして押し返し、自分の強みを存分に発揮して躍動するジェフの選手たち
それを後押しするように強まる声援と拍手。ワクワクと痺れに満ちたあの空間を作り出していたのは間違いなくジェフのフットボールだった。あれだけ選手が活き活きとし、
エネルギーに溢れるチームを作っているということが何よりも小林監督の力の証明だし、他サポながら応援しがいのあるチームだと感じた。ある試合後コメントで「大人にならなくていい」と
語っていたそうだが、あのフットボールのまま昇格して夢を叶えてほしい


クラブ

該当なし


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