2008/06/11 ユーロ2008 Group League

チェコ 1-3 ポルトガル

監督 ルイス・フェリペ・スコラーリ
フォーメーション 1-4-1-4-1


「ポルトガルがトルコ戦に続いて勝利」

「早々とグループリーグ突破を決めた」

「強いな」

「確かに強い」

「しかし、この試合は楽ではなかった」

「楽ではないというより、非常に苦しい時間が多かった」

「とりあえず先発からやな」

「とりあえずビールみたいなもんやな」

「双方1-4-1-4-1」

「数字は同じでも中身は全く違うところが面白い」

「ポルトガルは中盤でのつなぎを重視し、チェコは相手を中盤で食い止めてカウンターを狙っている」

「チェコは3番のポラークと17番のマテヨフスキーが、デコとモウティーニョを執拗にマークしていた」

「そこがポルトガルの要やしな」

「前半はというとチェコが良かった」

「チェコが良かったというか、ポルトガルが自分の首をしめたというか」

「何というか」

「クリスティアーノ・ロナウドが鳴かず飛ばずだったこともあるが、プティとデコが前に急ぎ過ぎで、特にデコに狙い過ぎかつ無理し過ぎのパスが目立った」

「例えば下のパスやな」

「ポルトガルは下に攻めている」

「デコはマイナスにドリブルをして、ピンクのパスをフェイントにして、青い方向に出す」

「これは中盤での手筋で相手の逆を取ることができる」

「下がるドリブルをすると相手は背中からプレッシャーをかけてくる。そこで前にパスを出すことにより裏を取る」

「青い丸で囲まれた選手はそれにひっかかるから、それはそれで良い」

「ところが一つ怖い意味がある」

「赤い丸で囲まれた選手の動向やな」

「彼が前に出てこれをカットされると、カウンターからものすごいピンチになることが多い」

「パスを出す先の、一つ後ろのディフェンダーの動向をつかんでいないと危ない実例やな」

「さらに狙い過ぎの例としては下のようなパスがある」

「ゾーンの間に置いておくパスというやつやな」

「相手ゾーンの中にボールを止めるように出して、それを味方が拾うというパスで、上手い選手ほどこれを狙う」

「ところが前半のデコは天才過ぎて、とんでもなく狭いゾーンでそれをやっていた」

「ゾーンが狭ければいかに上手く間に置いたとしても、敵に回収される確率が高くなる」

「敵に回収されれば速攻から逆襲を喰らう」

「それが前半のポルトガルやな」

「無理筋を狙う、変な形でボールを失くす、速攻を喰らう、ディフェンスが後追いになる、ピンチという流れは非常によろしくなかった」

「逆に言えばチェコは非常によろしかったと」

「まあそうなる」

「これを後半からどう修整するかといえば簡単で、無理に前に出さず、じっくりパスを回した後、相手の崩れを見てしかけていけばいい」

「ビデオをお持ちの方は、前半と後半開始からのデコだけに注目してご覧になると、それがよくわかるのではなかろうかと」

「これで明らかにプレーの良くなったポルトガルは、63分に勝ち越し点を奪う」

「さてこれでどうなるかと思っていると」

「チェコは67分と72分に交代を行い、マテヨフスキーをブルチェクにガラセクをコーラーに代えた」

「でっかいコーラー登場やな」

「これにポルトガルは応手を放つ」

「でっかいコーラー登場の3分後に、モウティーニョを下げてメイラを入れる」

「この狙いは明白で高さには高さを、ということやな」

「コーラーが下がってハイボールを受けるなら、メイラがそれに競りかける。センターバックの前で高いボールを受けようとするなら、メイラがその前で壁になる」

「これはフィリパオで良く見る交代やな」

「相手が放り込みにくる時は、後ろにヘディングの強い選手を入れる」

「もう一つは下の意味やな」

「サイドからの放り込みに対して、センターバックの間に入ると」

「これも良くある対策ではある」

「昔レアルマドリーで、中盤のエルゲラがイエーロとパボンの間や脇に入っていたのと同じ感じか」

「話が古いな」

「チェコは試合終了までハイボールをしつこく送ったものの、ポルトガルはそれを凌ぎきった」

「凌ぐばかりか、終了間際にはデコの絶妙な技から追加点をあげた」

「素早いフリーキックやな」

「それはこちらか(※リンク切れ)らご覧いただくとして」

「ポルトガルとしては、前半苦しんだ部分を後半修整して勝ち越し。相手の勝負手も見事に受けきった、見事な勝利だった」

「苦労しただけに意義深かったのではないかと」

「ただこの試合で、いくつかポルトガルの弱点が見えた」

「一つはセットプレーに対する守備やな」

「チェコのセットプレーは多くの場合、危険な状況を生み出していて唯一の得点もコーナーキックからだった」

「もう一つはテクニックにおぼれがちなところ」

「前半か」

「さらにはペペとボジングワの間」

「左サイドからペペの頭を越すようにセンタリングを上げられると、上の図の赤い部分が空く」

「例えばペペの前にフォワードを入れて、ボジングワの裏から選手をロールインさせるといった筋を狙われると苦労する」

「この辺りは狙って行きたいところやな」

「最後に一つ問題を」

「なんやいきなり」

「下のような流れがありました。最終的にどのようなパスが出たでしょうか、というのがそれやねんけどな」

nuno_01.jpg

nuno_03.jpg

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「ふむ」

「初日のポルトガル対トルコを読まれた方は、おわかりになるのではないかと」

「正解は」

「WEBで」

「ちゃうやろ」

こちら


【蹴球計画】より ※この内容は蹴球計画のミラーサイトとして作成しています。詳細についてはこちら

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