2008/09/21 リーガ・エスパニョーラ 3節 (2)
カウンターによる抑止
「さて」
「カウンターについてやな」
「バルサに対抗する側としては、飛ばし攻めが有効であると判明している」
「ふむ」
「しかし本来、それは危険な意味がある」
「長く蹴ると、自分も前後に間延びする」
「そうなると中盤から前方にスペースが多くなり、カウンターの危険が増す」
「特にバルサを相手に飛ばすと、自然に3トップが前に残ることになる」
「つまりその3人に抜群の破壊力があれば飛ばされても、それ以上に反撃のチャンスがあるということになる」
「ふむ」
「それを念頭に置きつつ、下の流れを見てみる」
「今バルサは左に攻めていて、メシがボールを持っている」
「ドリブルするメシをイニエスタが後ろからフォローする」
「最終的にイニエスタのコントロールミスで終わる」
「これは珍しい」
「イニエスタがボールコントロールを間違えることはほとんどない」
「それではなぜここでミスが出たかというと、その前に全力疾走をしなければならなかったことが原因としてあげられる」
「100の力で走ってしまうと減速が間に合わない。その状態でボールを扱うのは非常に難しい」
「もし95の力で走っていればより楽にプレーできる」
「この場合、ドリブルするメシに対してイニエスタのスピードでは、十分な余裕をもってフォローすることができなかった」
「となるとメシ、エトー、イニエスタの組み合わせでは、一番単純な前に大きなスペースがある状況でのカウンターにおいて、イニエスタが間に合わないことが起こりうるということになる」
「前半45分のプレーですので、ビデオをお持ちの方はご覧いただければと」
「もし1人が間に合わない状況になると、カウンターの破壊力が落ちる」
「攻撃は2人より3人の方がはるかに選択肢が多くなるから、3という数は減らしたくない」
「バルサが最も強かった時期のトップは、ロナウジーニョ、エトー、ジュリ」
「あの3人は速かった」
「カウンターが始まると、敵も味方もあっという間に置き去りにするスピードがあった」
「2005-2006シーズンのバルサは華麗にボールをつなぐシーンが印象的だったが、もう一つの柱として圧倒的な破壊力のカウンターというのがあった」
「飛ばし攻めをする相手に対しては、それが抑止力にもなる」
「今のバルサで組むならエトー、メシ、アンリにボージャンかね」
「ただそのうちの3人を使うと守備面でおかしくなる」
「つまり両方をつないでいたジュリはえらかったと」
「そんなまとめか」
「まあ、こういうスピードの差で苦しむ話は結構あるけどな」
「そうかね」
「昔リーガでベティスとデポルが対戦した時、ドリブルするホアキンをバレロンが追ったが、その差は全く縮まらなかった」
「えらい古い話やな」
「その2人が代表で同じになりトップ下バレロン、右ホアキンで組むと、ホアキンの突破にバレロンがついていけず、クロスに対して間に合わない場面が出る」
「ユーロ2004くらいの時期かね」
「そんな点も眺めてみると、興味深いのではないかというところで」
「また次回」
「ご機嫌よう」
イニエスタはクラブ内ではエトーの次に足が速いらしいですが、ドリブルするメッシに追いつけないのは何故でしょう?
カウンターの意識が低くて出遅れてしまうのでしょうか?
2008/09/24 21:56 - イニさん
興味深いコメントありがとうございます。
速いというのが何mで速いかによります。
たとえば9.1m走や36m走でメシよりイニエスタの方が速いとしたら、肉体的に追いつけない理由はありません。
もし具体的なデータがありましたらお教え下さい。
他のスポーツのように、クラブでそのような数値を公開してもらえればサッカーを見るのがもっと楽しくなるような気がします。
これからもよろしくお願いします。
2008/09/25 21:14 - studio fullerene C60
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