2008/03/01 リーガ・エスパニョーラ 26節

アトレティコ・マドリー 4-1 バルセロナ

監督 フランク・ライカールト
フォーメーション 1-4-1-2-3


「バルサがアトレチコに負けてマドリーがレクレに勝った今日この頃」

「これで、その差がまた5ポイントに開いたわけやな」

「詰めては離されて忙しいことや」

「何はともあれ、先発はこうやな」

「なんと」

「ロナウジーニョが先発であるな」

「それも中央の前方で先発やな」

「これはこれまでの実績からして上手くいかない」

「その理由はこちら(※リンク切れ)をご覧いただくとして」

「こう組んだバルサは大体、ボールばかり持ってチャンスの少ない展開になる」

「この日もそのまんまやったな」

「保持率は前半20分の段階において3対7で有利やったからな」

「おまけに少ないチャンスながら、30分にはロナウジーニョのオーバーヘッドで先制点も奪った」

「にもかかわらず、最終的に4-2で負けるとはこれいかにという話やな」

「確かにアトレチコの1点目は、プジョルのオウンゴールでアンラッキーではあった」

「ただそこにいたるまでに、ミリートがクン・アグエロに見事にやられている」

「ちなみにその前の段階で前線にロングボールを送ったのが、キックが下手なことで知られるパブロだというのは見逃せない」

「それにしても、ミリートを抜いたクンの90度方向への切り返しは見事であったな」

「これやな」

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「ドリブルをしながら軸足に対して体を開き、急激に方向を変えるというのは重要な技術であるな」

「重要なのは軸足が左足だとすると、その前の右足着地の段階から減速を開始することやな」

「一発でストップしようとするとかならず膝を痛める」

「この技はその昔ジャウミーニャが上手かった」

「清水にいて、デポルではイルレタに頭突きを喰らわせたジャウミーニャか」

「そうや」

「そのイルレタもサラゴサの監督を辞任してえらい騒ぎやで」

「まあそれはそれとして、試合の方は42分にアトレチコがマキシのシュートで逆転する」

「2-1やな」

「負けているバルサとしては後半攻めるしかない」

「ということで56分にアンリがメシに、62分にエジミウソンがグジョンセンに代わる」

「ほう」

「これはこれは」

「まだこれをやるんかというところではあるな」

「左にロナウジーニョ、右にメシ、右サイドバックにザンブロッタを置いてディフェンスラインの前にイニエスタ」

「バルセロナは去年1年を通して、これが絶対に上手くいかないことを証明したはずやねんけどな」

「それはこちら(※リンク切れ)からバルセロナに関する項目を読んでいただければ、おわかりいただけると思うのですが」

「この試合の後半も2-0で沈んだわけやな」

「中盤の穴が大き過ぎてどうにもならんわな」

「しかしや」

「なんや」

「ここで大きな不安が脳裏をよぎらんかね」

「よぎるかね」

「昨シーズンのバルサは戦術的なミスを繰り返し、確実だと思われていたリーグタイトルまで失った」

「いわゆるひとつの自爆癖というやつやな」

「それをまた今年も繰り返すのではないか、というのが大いなる懸念なわけや」

「まあロナウジーニョの中途半端な使い方は気になるわな」

「おまけにチャンピオンズリーグのセルティック戦で、メシが怪我をしてしまった」

「またもや筋繊維の断裂らしいな」

「残念な話やで」

「瞬発力があって筋繊維の切れやすい選手というのは、筋肉の出すパワーに繊維の強さが耐えられないから、何度も怪我をするんやな」

「その昔、アルバセーテやセビージャでプレーしたアランダもそうやったな」

「バルサとしてはメシを中心としたチームを作りたいところだが、こうも頻繁に怪我をしては中心にすえることはできない」

「かといって、今更ロナウジーニョのために再構築するわけにもいかない」

「そのための手駒はほとんど売ってしまったでな」

「これはこの先どうするのか」

「非常に難しい問題ではある」

「どうなるんやろな」

「新たに選手を買わない限り解なしやで」

「ライカールとのアイディアに注目というところやな」

「そうやな」

「そんなこんなで」

「今回はこの辺で」

「また次回」

「ごきげんよう」

「の前にや」

「なんやねん」

「下の図はアトレチコの2点目やねんけど、このシュートに対してキーパーのバルデスは、手でボールを触りに行っている」

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「確かに体を縮めて手で触ろうとしている」

「キーパーの技術としてどうしてもこれがわからんのだが、この距離で体を縮めたり倒したりして止めに行っても無理やろ」

「無理かね」

「手を地面まで下ろす時間よりもボールが横を通過する時間の方が短いので、理論的に絶対に止められない」

「そうなんかね」

「この場合、ファーへのシュートは足で弾くように指導すべきなんとちゃうかね」

「でも弾いたらリバウンドが残るやろ」

「手で止めようとすると相手に正しく蹴られた場合に必ず入るわけやから、それよりは弾いてディフェンスのクリアに賭けるべきやろ」

「本当に必ず入るならそうやけどな」

「この辺りの具合をキーパーやキーパーコーチの方にお教えいただければというところで」

「また次回」

「ごきげんよう」


【蹴球計画】より ※この内容は蹴球計画のミラーサイトとして作成しています。詳細についてはこちら

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