2008/02/24 リーガ・エスパニョーラ 25節
レアル・マドリー 0-1 ヘタッフェ
監督 ベルント・シュスター
フォーメーション 1-4-1-2-3
「さて」
「レアル・マドリーが負けてしまった」
「ホームでは18連勝中やってんけどな」
「ベティス、ローマに続きまた負けてしまった」
「これはどうしたことかと」
「どうしたもこうしたも、いつも通りの欠陥が敗因ではあるやけどな」
「先発は次のようになっていた」
「ヘタッフェの配置は珍しいといえば珍しい」
「デ・ラ・レーとグラネロが欠けておるな」
「二人ともいわゆる不動のレギュラーのようなもんやからな」
「デ・ラ・レーはボランチから前方での攻撃の組み立て、グラネロは左サイドでのボールキープから展開に貴重な戦力やしな」
「二人ともマドリーからのレンタルやから出られへんわけやな」
「ヘタフェにとっては角銀落ちのようなもんやな」
「そんな大袈裟なもんかいな」
「何はともあれ主力が二人欠けては苦しい」
「特に攻撃面できついわな」
「おまけに前半はヘタッフェの側にミスがあった」
「ふむ」
「守備に回ったとき下の形で、フォワードがマドリーのセンターバックにプレッシャーをかけておったわけやな」
「そしてボランチが中盤に詰めるわけか」
「これはマドリーを相手にした時はあまり良くない」
「詰めたボランチの後ろにスペースが空くと、そこから崩されるしな」
「下の形でフォワードを引き、センターバックにボールを持たせた方が良い」
「カンナバーロとハインツェに持たせても怖くないからな」
「ちなみにヘタッフェは後半から後者の守備を採用し、マドリーのチャンスが急激に減った大きな要因になっていた」
「前半のマドリーはわりと調子良かったんやけどな」
「ビジャレアルやらバジャドリーのように、スペースを空けてくれるチームは得意やからな」
「ところが有利だった前半に得点を奪うことができなかった」
「それが試合の流れの上で大きかった」
「ついでに言えばロビーニョがいないのが大きいわな」
「0-0で試合は進みヘタフェが先に交代を行う」
「54分にマリオからアルディンやな」
「ちなみに、マリオは9分にコルテスと代わって入っている」
「マリオは交代で入ったのに怪我をしてしまったわけやな」
「結果的に下のようになる」
「コテロが右サイドバックに来て、左にマヌー・デ・モラルが来ている点が特徴的やな」
「コテロはサイドバックから右サイド、ボランチからトップ下まで色々なところが便利やな」
「細かいことが苦手で、手堅くて持久力があってキックが正確やからサイドの方が似合ってると思うけどな」
「マヌーの方はこの試合どうもおかしかった」
「ミスが多過ぎやったな」
「これに対してマドリーは下のように交代を行う」
「バチスタ、トーレス、怪我のグティが抜けてドレンテ、ソルダド、イグアインやな」
「システム的には何と言っていいのかよくわからない」
「1-3-3-4とかでええんちゃうかね」
「えらいなげやりやな」
「ドレンテが前線に上がるから、攻めてるときは本当にそんな感じやで」
「この形でも攻撃は上手くいかんかったな」
「前詰まりを起こして、結局セルヒオ・ラモスがパスをさばくようでは苦しいわな」
「おまけにこの形では左中盤に入ったリヒトが効いていた」
「相手が4トップ気味になっても、彼が引けば数的不利を招かないというのは受けにいい」
「リヒトはいずれ高く売れるやろうな」
「そうかね」
「いわゆるビッグクラブに行っても十分レギュラーになれる選手やで」
「そりゃ楽しみやな」
「最終的にマドリーのミスからウチェが決めた64分のゴールが決め手になって、ヘタッフェが勝利した」
「ロベンがゴールを決めたと思ってラインの外で喜んでいたらオフサイドで取り消されて、そのままカウンターから失点するという素敵な流れであったな」
「その様子はこちらをご覧いただくとして」
「マドリーとしては、チャンピオンズリーグのローマ戦をどう戦うかが焦点やな」
「その前にレクレアティーボ戦があるやろ」
「マドリーはチャンピオンズリーグが最優先やから、他はどうでもええねん」
「それはまた乱暴な議論やな」
「緒戦を2-1で落としたものの勝つ目はある」
「ローマは中盤の守備が弱かったしな」
「第一戦ではヘタッフェの前半のような形が多く、デ・ロッシの周囲が大きく空いていた」
「ピサーロが攻めにかかるから、どうしても中盤のラインに凸凹ができてまうねんな」
「そこを突けば相手を崩せるし、ロビーニョが間に合えばさらに有利になる」
「練習に復帰したものの、まだ回復には遠いという噂やけどな」
「左に彼がいるといないとでは大違いだから、マドリーとしては是非にも間に合わせざるをえない」
「そこにローマの中盤の薄さがミックスされれば、マドリーの逆転の目は十分にあるというこっちゃな」
「逆に言えばローマは後半のヘタッフェのように戦い、マドリーにスペースを渡さなければよい」
「その辺りがどうなるかというところで」
「今週はこの辺で」
「また次回」