2014/06/20 ワールドカップ2014 Group League
日本 0-0 ギリシャ
監督 アルベルト・ザッケローニ
フォーメーション 1-4-2-3-1
「さて」
「日本とギリシャの一戦」
「結果的には引き分けだった」
「この前のコートジボワール戦では、日本にパスの間違いが多くあった」
「一応、試合全体で13ということになっている」
「ギリシャ戦でもそこに注目する予定だったのではあるが」
「37分に相手が退場してしまった」
「これではデータが取れないどうしよう」
「しょうがないので37分まで集めて、その後は打ち切ることになった」
「そうなんか」
「うむ」
「それは楽したいだけなんちゃうかと」
「まずパスについて一番ひどかったと思われるのがこれ」
「いわゆる相手へのパスか」
「これはよろしくないと思われる」
「ふむ」
「次に右上の白い選手が前にボールを蹴って、左上の青い選手がそれに頭で触れる」
「これはクリアミスではないのか」
「それならもっと強く前に返すはずで、これは中央の味方につなごうとして失敗していると考えられる」
「最終的に5対5になってピンチやな」
「最後にこれ」
「もう最後か」
「まあ37分しかないしやな」
「これは敵に取られていないが」
「パスミスとしては、かなり酷いから一応入れておこうかと」
「37分で相手へのパスが1、パスカットが1、パスミスが1」
「1試合換算だと2.5倍することになる」
「全部合わせて7.5個か」
「前回は13個だったから、改善されていると言えなくもない」
「まあ2.5倍することが正当なのかどうかもわからんけどな」
「だからこの点に関しては次回のコロンビア戦に持ち越しということになる」
「玉虫色の結論やな」
「確かに」
「パスの他でいえば、こんなプレーが気になった」
「振り向こうとして後ろから取られたやつか」
「それをリカバーするために相手を引き倒してイエロー」
「よくある話ではある」
「これと同じようなのがコートジボワール戦でもあった」
「これで点を取られても文句は言えない」
「これを見てあることを思ったんやけどな」
「なんや」
「こうぐるっと首を回して後ろを見る行動はやっぱり重要なんやなと」
「そうつながるのか」
「画面中央右側の白い選手を見てみる」
「ふむ」
「ぐるっと限界くらいまで首を捻ってるやろ」
「ここまでくるとルックアラウンドですらないな」
「もはやルックバックの世界」
「これが重要だと」
「ボールを受ける時、最終的に後ろからアタックを喰らうか喰らわないか、前を向けるか向けないかというのが一番重要になるのではないかと思ったわけや」
「それは当たり前やな」
「だからぐるっとが重要」
「ずいぶんとぐるっとが気に入ってんな」
「最近のテーマやからな気になるねん」
「気になるんやったら、次のプレーの方がもっと気になったけどな」
「これか」
「テーマ図としてはこれや」
「ここからこう動く」
「で、結果こう」
「中央で二人重なっている」
「これは何がどうあっても前に飛び込むべきやと思うねん」
「結果的に前に行くべきなのはそうやな」
「これな、後ろから入ってくる選手を把握しているしていないとか、前にボールが来る来ないとか、パスが後ろにでるかどうかとかそんな話じゃないねん」
「ないのか」
「一番ゴールつながる場所が空いていて、そこにパスを出せる可能性があって、そこに飛び込むことが可能な人がいるなら、
みんなでそれを狙ったらええやん、とにかく飛び込んで話は後からでええやんと思うねん」
「そうなんか」
「そこに飛び込めるは一番前にいる選手しかいないんだからそこで飛び込まずにいつ飛び込むのかと、誰が飛び込むのかと」
「何を熱くなっておる」
「熱い魂で飛び込めばゴールは後からついてくるねん、点を取るというのは本質的にそういうことのはずやねん、そうじゃなかったらゴン中山さんとかインザーギさんとかが生きていけたはずがないねん」
「そこはさんづけなのか」
「強くて速くて巧いフォワードばかり見てるとそういうことを忘れそうになるけど、点を取るというのはそうじゃないことを身をもって示した人がいる。それを忘れたあかんと思うねん」
「結局何が言いたい」
「サッカーにはテクニックも体力も必要だけど、結局それに魂を入れるのは熱い心といったもので、それがないと最終的には何にも残らんのじゃないかと思ったんやけどな」
「あのワンプレーからそこまで飛躍しよったか」
「飛び込まなかった選手一人が悪いという話じゃなくて、チーム全体としてそれが足らへん気がすんねん」
「とりあえず見事な妄想力とだけいっておこう」
「妄想力ってええ言葉やな」
「ええのか」
「多分」
「でもまあ、その説が正しければカラグニスは実に素晴らしい選手ということになる」
「これはもはや名物やからな」
「自分と全く関係のないファールに対してもすっ飛んで来て、審判に熱く語りかける」
「いや、まあそういう話ではなくてだな」
「さらに別の場面」
「えらい仲よさげやな」
「俺とお前の仲じゃないか、そんなつれないことを言うなよと語りかけているように見える」
「それこそ妄想じゃろ」
「さらにこれ」
「近いな」
「顔や体の距離が異常に近い、これがカラグニス流コミュニケーションの特徴や」
「こういうところは10年も前からちょっとも変われへんな」
「年月を経ても変わらない熱さ、これこそがカラグニスではないかと」
「でもな、それは暑苦しいの部類であって熱いとはちょっと違うと思うで」
「そうなのか」
「せやろ」
「まあ」
「そんなこんなで」
「コロンビア戦を楽しみにして」
「また次回」