弧の特徴 まとめ
ここでは、それをまとめる。
以下で扱うのは次のような構造である。
それぞれは例えば次のような姿勢と対応している。
弧
傾き
折れ
真っ直ぐ
弧を含む構造と傾いた構造を比べる。
2つを比べた場合、弧の方が倒れにくい。
これは地面から同じ角度で伸びた場合、弧を持つほうが重心が内側にくるためである。
また弧は力が加わるとたわむことで、全体を支えることができる。
しかし傾いたものは支えることができない。
倒れにくいという点で弧を含む構造のほうが、傾いた構造よりも優れており安定している。
次に折れた構造と弧を含む構造を比べる。
2つは全体を支える構造を持つ点で、傾いた構造よりも安定である。
違いは負荷が集中するか、分散するかにある。
外部からの力が加わった場合、折れた構造は折れ目に負荷が集中する。
弧を含む構造は、そのような集中が起こらない。
体にかかる負荷は一点に集中せず、分散されることが望ましい。
1つは負荷が集中すると、限界が早くくるためである。
外から加わる力が大きくなればなるほど、折れ目に集中する負荷は強くなる。
負荷が一定の値を超えると、構造を保つことができなくなり潰れる。
負荷が分散されていれば、そのような限界がより遅くくる。
つまり、より大きな外力に耐えることができる。
もう1つは強い負荷は動作の制御を難しくするためである。
強い負荷に対抗するためには、強い力を用いる必要がある。
強い力は強い勢いを生み、制御を困難にする。
例えば真っ直ぐな状態で止めたいとしても、過剰な勢いがついていればそれは難しい。
止めようとしても勢いで動き続ける。
折れた構造は、弧を含む構造に比べて安定して操作することが難しい。
弧を含む構造は、折れた構造に比べてより強い力に耐えることができる。
また操作に過剰な力を必要としないため、制御が容易である。
より強い力に耐えることは、例えば接触における安定性を保証する。
制御が容易であることは動作の安定性を保証する。
このため弧を含む構造は折れた構造よりも安定である。
最後に真っ直ぐな構造と弧を含む構造を比較する。
真っ直ぐな構造は横からの力に弱い。
支える構造を持たないため、力の方向に倒れやすい。
弧を含む構造は力の方向を変えて加えることができる。
具体的には次のようである。
これは内側へ力を加えている。
逆方向へ力を加えることもできる。
これは外側へ力を加えている。
両側に力を加える事ができるため、どちらから力を加えられても、それに対抗することができる。
このため弧を含む構造は、真っ直ぐな状態よりも横からの力に対して安定である。
また弧を含む構造には復元作用がある。
変形した弧は弾性的な効果により、元に戻ろうとする。
具体的には次のようである。
たわんだ弧が伸びていることがわかる。
このような復元作用は他の構造では起こりにくい。
真っ直ぐな構造では、たわむ部分がなく弾性的な効果が期待できない。
傾いた構造も同様である。
折れた構造は、全体としてたわむことができないため弾性的な効果が薄い。
よって他の構造は弧に比べて復元作用はないか小さい。
復元作用があれば自然に姿勢を戻しながら動くことができる。
これは動作が乱れることを防ぎ、安定性を高める。
また弧が戻ることに同期して全体が浮き上がる。
これは動作間の滑らかな接続を助ける。
この復元作用により、弧を含む構造は他の構造より動的に安定である。
弧の持つ特徴を列挙すれば次のようである。
倒れにくい
支えやすい
耐えやすい
制御しやすい
戻りやすい
浮きやすい
これは以下の力学的特徴に由来する。
重心がより内側に存在する
負荷を分散させやすい
力の出す方向に任意性がある
弧は弾性作用を持つ
理論的にサッカーにおける着地の基本は弧になる。
次回はこの点について見る。