選考理由(2022)
だっく
印象に残った選手を思うままに
GK
西川 周作(浦和)
今季よりチームが新たにジョアン・ミレッGKコーチを迎えたことが転機。相対的に体格に恵まれず、ウィークポイントと言えたクロスボールへの対応がポジショニング・ステップワークの取り組みで劇的に改善
DF
山本 脩斗(湘南)
山本脩斗のイメージは高さも足下の技術もある、いぶし銀のSBだったが、シーズン終盤に3バックの中央にコンバートされて順応、齢37にして小さくないサプライズに
岩波 拓也(浦和)
昨夏からリーグトップクラスの相棒を得て、特に今季、飛躍的な成長を見せた
ハイライトはアウェイ福岡戦で、前半はフアンマの高さとパワーを、後半は途中出場でフレッシュなルキアンの推進力を抑え込み、ショルツの攻撃参加を解き放った。ビルドアップ面でも敵将から名指しで称賛されるパフォーマンス
長友 佑都(FC東京)
大幅なスタイル変更を断行したFC東京にあって、長友の序列を危ぶんだ開幕前の意見は多かったように思う。蓋を開けてみれば大外だけでなくハーフレーンでも機能する姿。左右両サイドでそれをやってのける
開幕前の時点でW杯本大会出場3回を誇るベテランの、なおプレーの幅を広げる向上心に敬意
鳥海 晃司(C大阪)
ヨニッチの帰還以降、世代別代表の西尾に次ぐ三番手と目されていたことに異論はそうないと思う。その中でチームスタイルに適応した自身の長所を発揮し、ポジションを奪って定着。為田とともに、J2時代よりも遥かに高みに到達した
MF
松木 玖生(FC東京)
松木は説明不要。高校サッカー界を席巻したとはいえ、開幕戦からスタメンの一角を張り、終ぞシーズンを通じてそれを守り通すとは
満田 誠(広島)
大卒ルーキーにして、1年目のスキッベ広島の森島・最終ラインと並ぶ躍進の立役者。当初は左WBを務めたが、IH?シャドーを主戦場にしてから手がつけられなくなった。プレー強度と連続性、その中で損なわれないクオリティ
ヤゴ・ピカチュウ(清水)
正直その名前だけで出オチではないかと思われたピカチュウ。そのプレーはなかなかどうして堅実で、瞬く間にJリーグとチームに順応し、献身的な走りで右サイドの機能性を回復した
チームの調子が下降するにつれ目立たなくなってしまったが、好プレーヤーの片鱗は見せた
中野 嘉大(湘南)
俺の中野。これまでポゼッションを志向するチームを転々としてきたが、強度の高いトランジションサッカーをベースに、山口監督のもと静的なゲーム運びも身につけつつある湘南で居場所を見つけた
個人的ハイライトはリーグ30節の浦和戦。対面の酒井宏樹を幾度となく翻弄し、左サイドの崩しを一手に担った
福田 晃斗(鳥栖)
鳥栖の今季の中盤では小泉慶が高く評価されていたが、とりわけ保持の局面での心臓部は福田だったと見ている。気の利いた位置取りで自在にビルドアップの形を変化させ、ときに高い位置でボールに絡み、アシストを記録する
鳥栖に舞い戻った今季はほぼノーマークだったので新鮮な驚きだった
FW
坂本 一彩(G大阪)
高卒、トップチームでのルーキーイヤーで400分超の出場。カウンターの先頭を走り、アバウトなボールを収め、空いている味方にシンプルに叩いて動き直し、ゴール前では鋭い身のこなしで振り向きざまのシュートを狙う
前からの守備でも賢く役割を遂行する、トータルバランスの優れたCF
クラブ
湘南ベルマーレ
昨シーズン後半、山口監督の就任後から、プランBとしての落ち着いたボール保持、守備ブロック形成、staticなゲーム運びに取り組んできたように見ています。その取り組みが実ってクラブ規模としては及第点以上の年間12位フィニッシュ
掲げた目標は5位以内ではありましたが、田中聡の退団、選手のポジションコンバートなどもありながら安定した成績を残し、ツキが回ってくれば来季さらなる躍進も十分に期待できます
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