2008/06/27 ユーロ2008 決勝プレビュー
ドイツ 対 スペイン
最も自然な組み合わせは下図の通り。
この状態ではスペインの方が有利である。
スペインが警戒すべきドイツの攻撃は2種類。
ロングボールと左サイドである。
スペインの守備はロングボールをキープされると弱い。
実例はスウェーデン戦に見られる。
ドイツはロングボールをフォワードに入れることができない。
トルコ戦でディフェンスラインからクローゼに通ったパスは、下の通りである。
スウェーデン戦前半で、イブラヒモビッチに出たパスは下の通りである。
(※リンク切れ)
バラックへのパスは下の通り。
バラックはクローゼより下がってパスを受けることが多い。
クローゼ、バラック共に、ラームから最も多く受けている。
ドイツのフォワードへのロングボールは非常の少なく、スペインに有利である。
ドイツは左からの攻めに非常に依存している。
具体的にはポドルスキーとラームである。
スペインでこれに対するのはセルヒオ・ラモスとシルバである。
セルヒオ・ラモスがポドルスキーに抜かれることはなく、ポドルスキーがセルヒオ・ラモスを止めることはできないと予想される。
ラームとシルバの関係については不明である。
もしシルバがラームを止めたならば、ドイツは攻める場所を完全に失う。
シルバがイニエスタに変わっても同様である。
ドイツの左サイドを押さえるには1-4-1-4-1も有力である。
ファブレガスがシルバにヘルプに行き、トーレスはメルテザッカーにボールを持たせるように動く。
トルコと同じ作戦である。
ドイツの攻撃は、これによりほぼ確実に防ぐことができる。
ドイツは前線にゴメスを入れることができる。
しかしグループリーグのデータは、彼にロングボールがほとんど入らないことを示している。
クラニイを入れることもできるがその効果は未知である。
左サイドはポドルスキーを外し、シュバインシュタイガーを入れる方が守備において良い。
その場合、右サイドはポドルスキーとフリッツが考えられる。
ドイツは守備的な交代は可能だが、攻撃的な交代が難しい。
守備にはヤンセン、ロルフェス、ボロウスキー、フリッツなどが考えられる。
攻撃ではオドンコー、ノイビル、そして上述のゴメス、クラニイである。
劇的に攻撃を変化させる選手はいない。
スペインは状況によらず、グィサ、カソルラ投入の可能性が高い。
続いてシャビ・アロンソ、セルヒオ・ガルシアであろう。
セルヒオ・ガルシアの右サイドは、左サイドからのクロスにおいてラームと競り合う時に有効である。
ドイツはロングボールでスペインの弱点を突くことができない。
左サイドを止められるとボールを前に運ぶ手段がない。
スペインにとって極めて有利である。
残る手段はセットプレーである。
しかしそれを得るにはボールを敵陣に運び、ファールを奪うかコーナーキックにつなげるかしかない。
それも難しいほどにドイツの攻撃は渋滞するであろう。
ドイツとしては、中盤でスペインの攻撃を食い止めるか否かが鍵になる。
だがトルコ戦から判断してそれも難しい。
ドイツに有利な展開はゴール前で人数をかけて防ぎ、持久戦に持ち込むことである。
【蹴球計画】より ※この内容は蹴球計画のミラーサイトとして作成しています。詳細についてはこちら。