2009/04/28 UEFAチャンピオンズリーグ 準決勝1st Legion (2)
いかに崩すべきか
「さて」
「マルケスのパスがおかしかったのではないか、という話の続きやな」
「そうらしい」
「この試合でマルケスが前を向いて出したパスの一覧は、下のようになる」
「ほう」
「○印がいわゆるマルケスらしいパスで前半合計は3本で、5分以降に絞ると40分間で1本しかない」
「うむ」
「これはどうしたことかと」
「まあ動き出しが合わなくて出しづらかった、とかそんなんちゃうか」
「まあそうかもしれんけど、下の写真が理由の一つではなかろうかと思うんやけどな」
「どういうことや」
「下のパスを使うと、体全体としては左方向に回転するわけやろ」
「そうやな」
「そうなるとキックの後、軸足である左足でその回転を支えなければならない」
「そうなるわな」
「この試合、マルケスは後半開始直後に突然倒れ負傷退場した」
「48分の出来事やな」
「診察の結果、軸足となる左膝の半月板が内側、外側ともに損傷していたらしい」
「言いたいことは読めてきたで」
「おそらく試合前から膝の具合が相当悪くて、それで上のようなパスを出しづらかったのではないかと推測されるわけや」
「あくまでも推測の域を出ん話やな」
「もちろんそうやけどな」
「しかしマルケスの負傷は痛いな」
「痛いとかそういうレベルの話ではないほど痛いな」
「やっぱり痛いんやないか」
「マルケスがいなくなって、どうやってチェルシーを崩すよ」
「やっぱりピケの方から行きたいところやけどな」
「行けるかね」
「例えば下のバリエーションやな」
「前半か」
「イニエスタがアビダルにバックパス」
「それをエシエンが外に膨らみながら詰める」
「ピケにパス」
「前にドリブル」
「例によって誰も寄せてこない」
「左サイドのアンリにパス」
「無事にパスが通る」
「これがどうした」
「要するに、下のパスの射線が通ってるやろ」
「そうやな」
「前の例ではエシエンが邪魔で通せなかった」
「ふむ」
「イニエスタを経由してアビダルに戻したことでエシエンのポジションがずれ、結果として通るようになったわけでそれを利用していきたい」
「それはどうやろ」
「例えば下の形やな」
「イニエスタが点線のように縦を突いて、ピケはそこにパスフェイク、方向を変えてアンリか」
「そうすればサイドのイワノビッチは中に釣られるから、アンリは余裕のある状態でボールを受けることができる」
「この状況ならそうやけどや」
「何か文句でもあるんか」
「いや後から言うわ」
「感じ悪いな」
「その話の前に、ピケが持った時の別の選択肢も考えてみないかね」
「別にええけどやな」
「まず下の形で持った時、センタースポット手前のトゥレへパスが通りそうな気がする」
「それはあかんな」
「下の形でドログバとランパードに食いつかれるので、ボールをキープするのは非常に難しい」
「実例が6分40秒にありますので、ビデオをお持ちの方はご覧いただければと」
「それならトゥレを離して、ドログバとランパードの間にシャビやイニエスタを引かせたらどうか」
「これはミケルが許してくれない」
「ただいつでも完全にマークできるわけではないので、有効でないこともない」
「17分12秒にバルサが上手く崩した例がありますので」
「ビデオをお持ちの方はご覧いただければと」
「それならアウベス、メシへの展開はどうか」
「ボジングワ、マルダがマンツー気味についているので厳しい」
「前に見たように、アンリへのパスはエシエンが遮断している」
「あとはラインの裏に出るエトーに合わせるくらいか」
「ピケはそのパスをほとんど出さんな」
「苦手なのかもわからんな」
「そうなると、やっぱりアビダルと一緒に頑張るしかない」
「次戦、その辺りがどうなるのか」
「その辺りを見てみようというところで」
「こちらをご覧いただければと」
「しかし長いな」
「ほんまやな」
この試合のチェルシーの戦術的ファールを「アンチフットボール」と呼ぶのはおかしいですよね。
こういうプレーを全否定すればサッカーというスポーツ自体が成立しないのでは?
厳しいトーナメントを勝ち上がるのに最良の策をアウェイで監督が選択したにすぎないのでは?
1stlegに関してはチェルシーの思い通りでした。ドロクバがアウェイゴールを決めてれば。
チェルシーの守備は素晴らしいの一言。
2009/05/15 09:07 - JM
無題
出た!「決めてれば」
ドログバは情けないの一言。
2009/05/22 19:24 - M
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