2008/11/29 リーガ・エスパニョーラ 13節

セビージャ 0-3 バルセロナ

監督 マヌエル・ヒメネス
フォーメーション 1-4-4-2


「またバルサか」

「そのセリフは前にも聞いたな」

「いくら何でも多過ぎんか」

「今、一番熱いからしょうがないねん」

「そのセリフも二度目やな」

「落ち着きそうで落ち着かないバルサの挙動が面白いから、落ち着くまで粘着的に追って行こうかと思う次第なんやけどな」

「他のチームも見たくなるのが人情ってもんやで」

「その点は対戦相手で何とかしていこうかと」

「それもまた失礼な話やな」

「何でや」

「バルサのおまけみたいやんか」

「そんなことないで」

「まあ何でもええわ」

「ええんか」

「ええで」

「先発はこう」

「うむ」

「うむ」

「マルケスとピケの位置が入れ代わっている」

「普段と逆やな」

「これは右サイド対策なのではあるが」

「この試合では、ちょっとこれまでと意味合いが異なる」

「バルサは守るときは確かに4バックのように守る」

「しかし攻撃に入ると下のようになる」

「アウベスが行きっぱなしになって、どう見ても3バックにしか見えない」

「ピケがサイドライン際まで開くしな」

スポルティング・リスボン戦で3バックか4バックかという議論があったが、これと同じことをやっていたとしたら4バックというのが正しい」

「システムは守備を基本に表記するべきやからな」

「バルサは4バックと3バックの間をいったりきたりしながら戦うわけだが」

「攻撃時の配置に問題が多い」

「右サイドを見ればメシが最初から中に入ってサイドを空けるため、アウベスとの干渉は少なくなる」

「しかしトコロテン式に他の場所に問題が出る」

「まず中央に人が多くなり、ディフェンスも集まるのでメシにとってボールが受けにくい」

「どうしても背中からプレッシャーを喰らう場面が多くなり、そうなると辛い」

「おまけにメシが邪魔でボールがこないから、エトーが変な場所に下がる」

「さらにシャビは前にスペースがないので、センターバックやサイドバックのような位置に下がる」

「結果、下のようになる」

「これは良くない」

「やはり攻めにおいてはシャビがエトー、エトーがメシの場所に居て、メシが外から中の広いスペースを動く方が良い」

「これでは攻撃が上手くいかないし、この試合でも上手くいかなかった」

「3点取ったけどな」

「それは攻めでは1点目のボールの跳ね方の運が大きい。おまけに守備では、ピケがカヌテを倒したプレーで笛が鳴ってレッドが出ていればどうなったかわからん試合やで」

「それにしてもウンディアーノ・マジェンコは、出てくるたびに判定で問題を起こすような気がするが気のせいかね」

「審判は基本的に悪い時だけ目立つから、きちんと統計を取って言わないとかえって問題やと思うけどな」

「さよか」

「前節のヘタッフェ戦は流れが完全に反バルサで、この試合はバルサが完全に得をしたのは確かやけどな」

「それにしても下の形ではいかんのかね」

「1-4-2-1-3気味か」

「これで皆さんのベクトルの組み合わせもすっきりで、上のような無理をする必要もない」

「それやとメシとアウベスが衝突するやろ」

「そこはアウベスに控えてもらうしかない」

「おまけに下の問題も出るやろ」

「メシにクロスのロングボールか」

「それが出ないと困るのだが、プジョルではまず無理やろ」

「ケイタもどうやろな」

「この手のパスを出すのはあまり見たことがない」

「マルケスは左から右より、右から左のロングパスが得意やな」

「そこから右に長く出ないと結局ボールが左に流れるか、相手にそう仕組まれてしまうことになる」

「そしてチャンスがアンリに行くと」

「この試合でもモスケラといい形で1対1になるものの、なかなか点にならない」

「瞬発力の衰えかね」

「おそらく」

「相手からしたらメシ、アウベスで来られるより、アンリ、プジョルで来られる方がましやから、そっちに流すように守りたいわな」

「最近のプジョルは、左サイドで華麗なドリブルとか見せるけどな」

「多分、左の方がボールを体で守った時に、横と後ろに出しやすいから精神的に楽なんやろな」

「ファンとしては華麗なプジョルとか見たくない気分やろな」

「何のファンや」

「試合は0-1のまま進み」

「後半の交代はと言うと」


53分:デ・ムール → ディエゴ・カペル、63分:マレスカ → ロマリッチ

「ふむ」

「カペルが右やな」

「この2人ならアドリアーノ右が普通なんと違うかね」

「逆にした効果はどうかと見ていると」

「カペルは何もできない」

「途中から位置を換えるが」

「左でも働けない」

「どないしたんやろな」

「よくわからんが、あれならデ・ムールの方がいい」

「プレッシャーを受けた状況でも、ボールを保てるようになってるしな」

「去年よりもはるかにええで」

「何にせよ上の交代の後も点は動かず」

「さらに交代が行われる」


73分:スキラッチ → レナト、75分:ケイタ → セルヒオ・ブスケツ

「スキラッチの交代は純粋に怪我やな」

「ファッチオがセンターバックに下がる」

「彼はパスが惜しかった」

「綺麗な球筋のボールを蹴るのだが、この試合では肝心なところで味方に渡らなかった」

「結局、78分から2点入って0-3」

「バルサの勝利」

「やはり途中のどうこうを抑えて勝つ」

「見事やな」

「この試合はぎくしゃくしながら展開が有利に働いて勝ち、前のヘタッフェ戦では展開が完全に不利だったのに引き分けた」

「悪い日の次には良い日がくると」

「そしてバルサと引き分けていたヘタッフェが」

「今節、3-1でレアル・マドリーに勝利」

「先発は以下の通り」

「なかでもアルビンは2得点1アシスト」

「まさに大活躍」

「優秀さを証明した形やな」

「しかし問題も見える」

「何がや」

「ペペと1対1になると正面を向き合っても抜けないし、横に張り付かれた場合も何もできない」

「ピケに対してもあかんかったな」

「大きくて速いディフェンダーに、上から押しつぶすように守られるのが苦手のように見える」

「そうかね」

「せめて正面から仕掛けた時にペペとピケを受けに回せたら、もう一つ上のクラブにいけると思うねんけどな」

「その2人に勝てたら、そりゃどこでもやっていけるやろ」

「そうは言っても交代で入ったウチェなんかは、互角近くにやりあえるで」

「ペペと体をつけあっても苦にしないし、縦には抜けないまでもサイド方向に流れながら前には行ける」

「やはりウチェの性能は大したもんやな」

「前回、マヌー・デ・モラルとアルディン以上の選手を見つけるのは難しいという話があったのだが、ウチェがそれにあたる」

「しかし彼は怪我に悩まされることが多い」

「その象徴がバック転やな」

「この試合も3点目を彼が入れて、必殺のバック転からバック宙を見せたのだが」

「控え目な回転数だった」

「レクレ時代の半分くらいしかないな」

「一時期、膝を怪我して医者から止められてたことがあったから、回転数が減ったのもその影響だと思われる」

「早く全力でプレーしていただきたいと」

「そう思う次第やな」

「まあ怪我ばっかりはどうにもならんというのはあるけどな」

「他のチームでいえば、メシとビジャが壊れないことを祈るばかりやな」

「特にビジャは過重労働もいいところで、あれで1シーズン持つのか気になるところではある」

「そんなこんなを心配しつつ」

「ポランスキーも良い選手だというところで」

「今回はこの辺で」

「また次回」

「ご機嫌よう」


おまけ:

ヘタッフェとマドリーの交代

ヘタッフェ
58分:コントラ → コルテス(怪我)
60分:ソルダド → ウチェ
73分:ポランスキー → セレスティーニ

マドリー
16分:スナイデル → ファン・デル・ファールト(怪我)
35分:ミゲル・トーレス → ミチェル・サルガド(怪我)
75分:マルセロ → ブエノ


【蹴球計画】より ※この内容は蹴球計画のミラーサイトとして作成しています。詳細についてはこちら

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