コントロールと姿勢 正対2
ここでも同様のプレーを見る。
ボールとの接触前後は以下のようである。
地面近くにあったボールが、膝の上まで浮いている。
コントロール後の姿勢は以下のようである。
ニュートラルに近い状態でありどの方向にも動くことができる。
このプレーにおいてもボールを浮かさないことより、コントロール後に良い姿勢を作ることが優先されている。
また前回同様、コントロールから即座に正対が行われている。
正対された守備者は腰を引き、完全に受身の体勢をとっている。
これは攻撃として非常に良いプレーと言える。
以上のようにコントロールにおいてボールが浮く、浮かないは絶対的な意味を持たない。
このことは、「トラップにおいてボールを浮かせてはいけない」という意識そのものが誤りであることを意味している。
これまでに見たように自らの姿勢を崩さず、その姿勢から操作が可能な範囲にボールをとどめることができれば十分である。
正しい意識がなければ、正しい技術に到達することはできない。
例えば「トラップにおいてボールを浮かせてはいけない」「浮かせないためには接触後の姿勢が悪くなってかまわない」といった意識は誤りである。