ベストイレブンとロシアについて
「ベストイレブン発表の季節やな」
「ちょっと遅いという噂もあるけどな」
「それにしてもベストイレブンというのは難しい」
「何を基準に選ぶかが問題やからな」
「個人の能力なのか、チームへの貢献度なのか、ある試合で目立つ活躍をしたことなのか」
「もしくはその全てか」
「どれに重点を置くかによって選出が変わってくる」
「うむ」
「そこで今回はチームを基準に選んでみようと思う」
「チームへの貢献ということか」
「貢献に加えてそのチームにおいて可換ではない、ということも基準に含めてみた」
「要するに代わりがいないということか」
「察しが良いな」
「簡単に言えるなら簡単に言え」
「その結果、次のようになった」
「……」
「どうした」
「ちょっとまて」
「なんや」
「何だこの偏った選出は」
「妥当やろ」
「スペインが4人、ポルトガルが3人、ドイツが2人、トルコとオランダが1人、あまりにも偏っとらせんかね」
「ベストを選ぶとこうなるから仕方がない」
「開き直るな」
「まず後ろからいくと、キーパーのカシージャスは揺るがない」
「まあな」
「彼を語る時に、シュートへの反応は素晴らしいがハイボールの処理に難があるというセリフがよく使われるが、それは最早嘘に近い」
「去年ぐらいから目測が非常に良くなり、ドイツ戦でも難しいボールに対して間違えることなくクリアしていた」
「ベストの座を争ったブッフォンにPK戦で完全に勝利したことからも、今大会のベストは彼以外にはない」
「セルヒオ・ラモスも確実かね」
「攻守において他を圧する働きだった」
「センターはペペとカルバーリョか」
「ポルトガルのこの2人を超えるセンターバックがいたならば、教えて欲しいぐらいのもんやで」
「左はラームじゃなくてもカプデビラやロシアのジルコフ、クロアチアのプラニッチでも良いと思うが」
「ドイツにとって左のラームというのは代えのきかない選手で、その点を取ったわけやな」
「他の3人も代えはきかへんやろ」
「ドイツは決勝に進んだし、その決勝と前半と後半で彼の重要性が如実に出たというのもある」
「中盤にシャビがいないのは何でや」
「大会を大いに盛り上げたトルコの選手は欠かせない、その中でプレー時間的にも戦術的な重要度でも欠くことができないのがアルトゥントップなので、彼を入れないわけにはいかない」
「じゃあセナを外せばよかろう」
「シャビはセスクが代わることができたがセナはそうはいかない、その差やな」
「右のシュバインシュタイガーはそれとしてや」
「サイドから中に入る彼の活躍なくしてドイツの決勝進出はなかった」
「なぜ左がデコだ」
「このユーロでのデコの活躍は抜群で攻守においてポルトガルを支えていた。彼を外す理由がない」
「しかし左でプレーしたわけではないやろ」
「ユーロでも基本的に中央より左でプレーしていたし、ポルト時代にそれに近いポジションだったからコンバートされている」
「相変わらずの強引さやな」
「バルサは彼を売るというが、ユーロを見る限りもう一年待った方がいい」
「フォワードでいえばビジャは当然としても、なぜファン・ニステルローイかね」
「オランダは景気の良い攻撃サッカーをしていたような印象があるが、カウンターが効かない状況では結局、ファン・ニステルローイへのロングボールをキープしてもらうことで何とか形になっていた。
チームにとって重要であるというのが鍵やな」
「他におらんのかね」
「後はルカ・トニ、パブリュチェンコ、トーレスだろうけどみな一長一短で難しい」
「しかし上の面子では、選出チームに偏りがあり過ぎやろ」
「そうかもしれん」
「せめて下にせんかね」
「色とりどりやな」
「1チームから1人のみで選んだ」
「大体において納得はいく」
「やろ」
「しかしや」
「なんや」
「まずなぜメルベリなんや」
「大会を通じて彼の読みの良さというのは光っていて、状況が普通なら常にフォワードの一つ先を行っていた」
「おまけになぜエブラ、というのもある」
「この大会では、サイドバックが下手なチームは攻撃に支障をきたすことが多かった。その最たるものはフランスのアビダルで、その彼に代わったエブラは象徴的だったという意味がある」
「キヴは」
「そりゃ抜群に上手い」
「しかし以前に比べて、無理に相手を崩しに行く場面がないのは物足りなくないかね」
「円熟したという言い方もあるが、恐さがなくなったとも言えるかもしれん」
「おまけに最大の謎はデヨングやな」
「前に出るあまり我を忘れがちなオランダの中で、中盤最後の良心としてチームを支え続けた彼の功績は大きいし、個人の能力も申し分ない」
「納得できるようなできないような感じやな」
「ついでに下のようなメンバーも選んでみた」
「これは何かね」
「なんやと思う?」
「選考基準が謎やな」
「この大会で”良い性格”の選手を集めてみた」
「その”良い”というのは嫌味な感じで”あんたええ性格しとるわ”と言われる時のいいか」
「そんな感じもある」
「まずキーパーはブッフォン」
「イタリアはチームの状況が悪くそれに影響されてパフォーマンスを落とす選手がいた。その中でひょうひょうと自分のプレーを続けたのがブッフォンで、一種の鈍感さと周囲に左右されない精神は素晴らしい」
「右はアルトゥントップ」
「準決勝でドイツに敗れた後、泣き崩れる選手がいるなかでひたすら不満を吐き散らし、バイエルン仲間を苦笑させていた辺りが良い」
「あれは何を言ってたんやろな」
「気になるところやな」
「センターバックはデラスとボンク」
「デラスは交代にありありと不満顔を浮かべ、それを一切崩さないところが良く、ボンクはディフェンスの中心としてプレーの切れ目に味方を鼓舞する姿が良い」
「左はマニン」
「どの試合か忘れたが、試合前の整列でカメラに向かって盛大に行ったウィンクが脳にこびりついて離れない」
「ファールをしても絶対に自分は悪くないと心の底から主張する辺りも、ポイントが高いな」
「ほんまにええ性格やで」
「ディフェンスラインの前にセマク」
「俺様が一番とばかりにのっしのっしと歩き、指示を出すにしても非常に威厳がある」
「要するに偉そうということか」
「ああいうタイプは日本ではなかなか出ない」
「中盤右はトゥンジャイ」
「全く表情を変えずに酷いファールをするし、全く表情を変えずにチームのために働く、チャンスを外しても外しても次にトライする。その辺りが理由になる」
「そしてカッサーノ」
「味方がミスをするとあからさまに天を仰ぎ、ディフェンスはいかにも渋々やっているという態度を隠さない」
「左のムトゥ」
「監督がいくら言っても左サイドに穴を空ける辺りにポリシーを感じる」
「前線右にオリッチ」
「体でガツガツいくのが大好きで、フィジカルコンタクトを恐れない。おまけに20時45分から試合があるその日に、16時からジムで筋トレに励むほど筋肉が好きらしい」
「そしてイブラヒモビッチ」
「ピッチ上で何が起こっても自分の非を認めないという点では、脅威の精神を持っている」
「しかしこう見るとキャプテン系が多いな」
「その彼らに、守備をサボりがちなムトゥやカッサーノがいかに怒られるかというのもこのチーム魅力になる」
「悪い趣味やな」
「そうかね」
「ベストイレブンの変種として下の感じはどうや」
「これまた意味のわからん選出やな」
「まずキーパーのボルツ」
「ポーランドやな」
「ポーランド人のサポーターが”あいつはなぜかいつも怒っている”と言っていたが確かに怒っている」
「どんな選出理由や」
「プレーの面ではポーランドのディフェンスは簡単に裏を取られてピンチを招く場面が多かったが、それをよく防いでいた」
「特にオーストリア戦は獅子奮迅の活躍だった」
「あれは凄かった」
「右はロシアのアニュコフ」
「守備ではスナイデルをきちんとマークする忠実さがあり、相手ペナルティーエリアに入っても正確なプレーができる」
「センターバックは両方ルーマニアのターマシュとゴイアンか」
「極限までつなごうという姿勢が良く、ゴイアンは非常な長身にもかかわらず相手のプレッシャーをかわす技術を持っている。
この大会ではビッグチームと言われる下手なセンターバックを抱えている傾向があり、その反対例として貴重だという意味がある」
「左はプラニッチ」
「クロアチアは崩しの最後を前に出る彼に頼る部分が多く、彼が疲れるとチームもしょんぼりする傾向があった」
「中盤にポーランドのクジヌベクとレワンドフスキー」
「上にも出てきたポーランドサポーターがポーランドには2人のシュート馬鹿がいる、あいつらはゴールが見えたらとにかくダボハゼで打ちやがる、といって毒づいていたのが彼らになる」
「どんな理由や」
「クジヌベクは上手い下手の前に、とにかく気合を前面に出して戦う選手であり、レワンドフスキーはミドルからロングのパスに見るべきものを持っている。両方細かいことができないし、相手の裏を取るのが下手だというのはある」
「クジヌベクは監督からも非常に信頼されていた」
「ちなみにそのポーランド人は、ポーランドのセンターバックはでかいだけで、下手で遅くて小回りがきかないのが揃っている。
これは監督達の責任で、下の世代からもっとスピードやテクニックのある選手を使わなければだめだとも言っていた」
「ポーランドにそういう選手が埋もれているのかどうかはわからんが、興味深い意見やな」
「中盤右のコドレアは相手を引きつけてプレーするのが上手く、こういう選手は常に価値がある」
「前線はトルコが2人でアルダとセミフか」
「アルダは左から中央にかけて動き、トルコ攻撃の種になる選手で、セミフは実に劇的なゴールを決めた」
「セミフはドイツ戦で守備に良い働きを見せた」
「最後はガス欠で止まってしまったけどな」
「あの状況ではしょうがない」
「まあな」
「トップのもう1人は、オーストリアのハルニク」
「実はや」
「なんや」
「この選手だけは選考理由がわからない」
「そんな無責任な」
「試合メモを見るとMVPというかMOMの欄に20ハルニクと書いてあるのだが理由が書いてない」
「思い出せないのか」
「何か光るものを見たという記憶はあるが、具体的には思い出せない」
「ぼけも大概にせえや」
「今後、彼がどういう選手になるかに注目ということで入れてある」
「元祖無責任男やな」
「最後に、このユーロで思うような活躍ができなかったベストイレブンというのを考えたい」
「下の感じか」
「ベストというのも変な話やけどな」
「キーパーはレーマン」
「文句なしやろ」
「トルコのリュシュトゥとどっちが上かはわからんけどな」
「ドイツには本当にレーマンより良いキーパーがいないのか、不思議でしょうがない」
「センターバックの右はメルテザッカー」
「トルコ戦でドイツの穴として狙われた」
「左はアビダル」
「サイドバックとしては攻撃を詰まらせ、センターバックとしては退場し散々な目にあった」
「サイドバックは右ブラルーズ、左ヤンセン」
「ブラルーズはオランダの弱点としてロシアに利用され、ヤンセンはクロアチア戦でおかしなプレーを見せて失点し、組み立てには何の役にも立たなかった」
「組み立てにおいて役に立たない選手は最終的に役に立たない、ということが顕著だったのがこのユーロで、この4選手はその負の面を代表している」
「そうやな」
「中盤の底、右はトゥララン」
「これは彼が悪いというより起用法の問題で、ルーマニア戦などはひたすらロングボールを蹴らされるだけで、はたして彼の特徴に合った使い方だったのか疑問が残る」
「左はピルロ」
「オランダ戦ではファン・デル・ファールトに消され、ルーマニア戦でもジカにマークされて苦しみ、最も重要なスペイン戦では出場停止。満足な働きをすることなくユーロを後にした」
「中盤の右にポーランドのゲレイロがいるが、これは無理ではないかね」
「中央から右に流れて良い働きをしたが、チームの事情で中央から左でプレーした。その関係で右に置いてある」
「左はクリスティアーノ・ロナウド」
「UEFAが何を間違えたのかMOMに2回も選んだが、どう見てもデコよりも貢献度は低い」
「しかし、決めるべきシュートを決めたというのは事実やで」
「例えばチェコ戦でクリスティアーノ・ロナウドが1得点2アシストだというが、デコは1得点1アシストで最後の3点目はどう考えても素早くフリーキックを蹴ったデコの功績の方が、アシストをしたロナウドよりも大きい。
中盤でボールを持ってポロポロと失くしていた彼より、デコの方が遥かに最優秀選手に相応しい」
「前線の右はドイツのゴメス」
「全く覇気のないプレーに終始した」
「そしてイブラヒモビッチ」
「膝がよほど悪かったと見え、思うようなプレーはできなかった」
「ベストイレブンは以上か」
「そうやな」
「次にオフィシャルなベストチームを眺めてみる」
「UEFA発表のやつやな」
「まずゴールキーパーはカシージャス、ブッフォン、ファン・デル・サール」
「まあ妥当かね」
「チェフは落球事故があっただけに選びにくい」
「ただ複数選ぶなら、ロシアのアキンフェエフを入れたいところではある」
「22歳にして、あれだけ間違えのないプレーをするというのは特筆に価する」
「ディフェンスはプジョル、マルチェナ、ペペ、ボジングワ、ラーム、ジルコフ」
「ミスからドイツに点を与え、クロスに対する反応の鈍いボジングワがベストというのはありえない」
「スペイン選手以外は、攻撃で目立った選手を集めた感じは拭えない」
「中盤は10人」
「まずは有名どころでシャビ、スナイデル、バラック、ポドルスキー、ファブレガス、イニエスタ」
「しょうがない気もするが、ポドルスキーは決して中盤向きではない」
「続いてセナ、ズリアノフ、モドリッチ、アルトゥントップ」
「ズリアノフが入っていてクリスティーアノ・ロナウドがいないところにUEFAの良心を感じる」
「フォワードは4人、ビジャ、トーレス、アルシャビン、パブリュチェンコ」
「この大会は、フォワードに圧倒的な選手がいなかったのが特徴ではある」
「その中でビジャは一つ抜けていた」
「特にスウェーデン戦のゴールは見事としか言いようがない」
「絶妙のトラップやったな」
「あれでご飯3杯はいける」
「3杯か」
「5杯でもいいけどな」
「ことろで、このようなベストメンバー選びというのは単なる遊びに見える」
「しかし、あるテーマに沿ってそれに相応しい選手を選ぶというのは、自分がどれくらいきちんと個々の選手を見ていたかというテストにもなるし、ユーロのまとめという意味でも価値がありますので」
「ぜひ自分なりのチームを選んでいただきたい」
「と、さように思うところで」
「今回はこの辺で」
「また次回」
「の前にや」
「なんや」
「スペイン対ロシア戦について、下のような質問をいただいたので、それについて考えようと思う」
— 以下引用 —
(補完:スペイン対ロシア戦で、ロシアが)「スペインと同じ土俵に上がった」ことがそもそもの敗因のひとつとして挙げていらっしゃいます。
確かに結果的にその通りだったと思うのですが、妙に落ち着かない感じも抱いてしまいました。
韓国代表、オーストラリア代表、そして今回のロシア代表とヒディング氏はそのチームの特質を良く理解していた監督のように感じていました。
ある日本の評論家の方がヒディングは対処療法の天才と評していましたが、それだけではなく彼の作ったチームの力(招集した選手たちの個々の能力も含め)と性質をよく理解した監督なのだろうなと思っておりました。
だからこそ「同じ土俵に乗ってしまった」のは何故?と思いました。魔が差したのか?あるいは(選手たちが疲労のせいで思ったように動けなかったのは予想外だったとしても)
彼の中にスペインと同じ土俵で勝負がしたいという「野心」があったのでしょうか。
— 引用ここまで —
「ふむ」
「これはまた」
「鋭い質問やな」
「まず対処療法というのが適切な言葉かどうかは別として、ヒディングがその国の特徴に合わせたチームを作る名人であるというのは確かやな」
「そうでなければ、これだけの成績が残せるはずがない」
「例えば1998のオランダチームでは、ビム・ヨンクという非常に癖のある選手を使っていた」
「守備は最低でスピードはないし競り合いにも弱い、身長はあるのにハイボールは苦手」
「しかしボールを持てば天才的な選手で、あれほどパスを出せるのは他にグアルディオラしかいなかった」
「彼を中盤の要として、実に素晴らしいポゼッションサッカーを展開した」
「そして2006年のオーストラリア代表」
「闘争心とパワープレーを十分に活かした戦いで、日本が沈められたのは記憶に新しい」
「さらには今回のユーロ」
「つないで攻めるという姿勢は緒戦から一貫していた」
「それは、ロシア人にそれだけのテクニックがあると判断したと見ていい」
「事実としてロシア人は上手い」
「スウェーデン戦、オランダ戦ではその良さが存分に発揮された」
「しかしパスでとんでもない大ポカもよく出る」
「最初のスペイン戦の1失点目がそうだし、次のスペイン戦で開始1分26秒、2分57秒にもあるし、オランダ戦では心臓の止まるようなミスも出している」
「下はロシア陣でセンターバックがボールを持っている」
「それを斜め後ろにパス」
「直接ファン・デル・ファールトに渡す」
「すさまじいミスやな」
「まあ普通はありえん」
「最初の写真の状況なら他に安全な選択肢はある」
「サイドに蹴り出してもいいしな」
「ロシアの選手は自信があるのは良いが、それが裏目に出て状況を甘く見過ぎるところがある」
「そこまで改善するのは無理だったということかね」
「ただこれだけのミスをおかす選手達に、きちんとつなげと指示するのは、よほどの信念がいる」
「監督が攻撃サッカーと口では言うが選手のミスに耐え切れずに小言を連発し、結局チームが空中分解してしまう例は多い」
「言ってることとやってることが違うと、一番選手の信頼を失う」
「つなぐサッカーを目指す場合、そういうミスに対する耐性というのは非常に重要で、その点でヒディングは類を見ない」
「スウェーデンやオランダとの試合を見ると、その方針は間違っていなかった」
「しかしスペイン戦のまとめであるように、”スペインより守備が薄いのにスペインと同じ土俵に立って戦ったら、そりゃロシアには勝ち目がない”というのは揺るがない事実である」
「この場合、同じ土俵に立ったことが問題というより、なぜあそこまで中盤の守備が崩壊したかが問題になる」
「攻撃で面でスペインと同じ土俵に立つとしたら、守備面でスペインを超えていなければ勝ちがたい」
「そうでなければ相手の弱点を突く方が良い」
「ロシアがオランダ戦で燃え尽きていたというのは考えられるが、ヒディングへのインタビューがあれば試合前にスペインに対する勝ち筋をどう見ていたのか、中盤の守備の崩壊の理由、
右のセルヒオ・ラモスをあれほどフリーにしたのはなぜか、といった点はぜひ聞いていただきたい」
「ユーロ最大の謎の一つやしな」
「三つあるけどな」
「とまあ」
「そんなこんなで」
「次は、反響の大きかったオランダ対ロシア戦の補稿をお届けしたいという予告をしつつ」
「また次回」
「ごきげんよう」