ロシアの狙い
「ディフェンスラインから、サイドにボールが入る」
「それをコントロールミス、ディフェンスが前に出てクリアを狙う」
「ディフェンスはボールに触るものの、それがちょうどロシア選手の目の前にこぼれる」
「そこで中央の選手がサイドのスペースへ猛ダッシュ」
「ダイレクトで縦へ」
「これに対し、サイドにいた選手がクロスするように中央へ」
「そこへパスが出る」
「中央へ進路を取り」
「前方へ進むフェイントから横パス」
「フォワードが逆サイドに決める」
「正に下の形になる」
「これはあれやな」
「なんや」
「セビージャ時代のフアンデ・ラモスもこれに似た形を狙ってたな」
「サイドをへスース・ナバス、その内側に走り込むのがアウベスだとしたらそっくりではある」
「ただしセビージャは、一つ後ろを狙うというようなまだるっこしいことはせず、思いっきり上の図の赤いコースにクロスを蹴る」
「中でカヌーテ、ルイス・ファビアーノ、外からプエルタといった選手が飛び込んで押し込む」
「今となっては懐かしい」
「それはさて置き、例えば下の図でも同じようなパスが見られる」
「サイドでボールを持って」
「中に返す」
「上で述べた場所に選手が入ってきているのがわかる」
「ロシアとしては前に選手をかけて単純にクロスを上げていたわけではなく、サイドと中央のディフェンスの間にできる空間に人を入れ、それをワンクッションにすることで相手を崩そうとしていた」
「まあそういうことになる」
「ちなみにや」
「なんや」
「前の得点シーンでプレーの間とか溜めと呼ばれることに関して、実に興味深い場面があったんや」
「そうなんか」