ロシア 2-0 スウェーデン
監督 フース・ヒディンク
フォーメーション 1-4-4-2
「ロシア対スウェーデンの対決はロシアが勝利」
「グループリーグ勝ち抜けを決めた」
「その先発はこう」
「その前にや」
「なんや」
「先にギリシャ戦のスペインの先発を見ておこうかと」
「何でや」
「一応スペインがメインやからな」
「スペインは2-1でギリシャに勝利」
「まあギリシャもちょっとやる気がなかった」
「そうかね」
「下の写真を見るとその一端がわかる」
「これはスペインの2点目やな」
「セスクが浮かせたボールを、グィサが落としてデ・ラ・レーが決めた」
「これがどうした」
「ギリシャの輪で囲まれた3人の動きが酷い」
「裏を取られているのに追う気ゼロやな」
「これはモチベーションが低い時や疲れた時の典型的な症状で、とりあえずボールには行くが次のプレーに反応しない」
「耳が痛いな」
「スペインとしては控えを使えて良かった面はあるが、本チームの方が固まっているとは言えないだけに善悪は微妙なところがある」
「イタリア戦が非常に興味深いと」
「そういうことになる」
「そんなところでロシアとスウェーデンにいこか」
「ええで」
ロシアの狙い
「とにかく見所満載で先発はこう」
「前半はロシアが攻めた」
「この試合の記事を読むと、”攻撃的なロシア”とか”勇敢に前にでるロシア”といった文字が必ず入っているはずやな」
「その一端は下の写真に垣間見られる」
「赤いユニフォームがロシア」
「ボールの前から横にかけて、8人の選手がいる」
「平面図に書き写すと下のようになる」
「写真でロシアの選手は8人、スウェーデンの選手はキーパーも含めて9人だから最終ラインは2対2になっている」
「これは確かに攻撃的だと言える」
「後ろを薄くして、前に人数をさいているということやな」
「これはロシアとスウェーデンを、クロスが上がる場面で比較してもわかる」
「1番上と2番目がロシア、3と4がスウェーデンか」
「輪で囲まれた選手が攻撃側で明らかに人数が違う」
「スウェーデンはボールの後ろに5人は残すやり方で、ロシアは4人かそれ以下でもいいというやり方やな」
「確かにロシアは前に出ている」
「疑いなく」
「そうなると前に出る、つまり攻撃的に戦って何を狙っていたという点が気になる」
「気になるんか?」
「集団で何かをするにはある狙いがないと協調して動けない、だからロシアの狙いは気になるとこなんや」
「そういうことにしとくか」
「一言で言うと下のようになる」
「これは何だ」
「サイドでボールを保持したらセンターとその間にある赤い空間に後ろから入る選手を使い、そこからキーパーとディフェンスラインの間を狙うと見せかけてその一つ後ろを狙う」
「具体的には下のようになる」
「まずサイドにボールが出てそれを中央に返す」
「それをダイレクトでサイドにひらく」
「この時、オレンジで囲まれた選手の動きに注目やな」
「サイドでキープ」
「この時、オレンジの選手はもうペナルティーエリアにかかっている」
「ボールと同じスピードくらいで前に動いてるな」
「いかに頑張って走ったかがわかる」
「そして、バックパス」
「この時、オレンジの選手は、サイドでボールをキープしていた選手と中央にいるディフェンスの間に入っている」
「これはあまり一般的ではなく普通はより中央、横からのクロスをダイレクトで叩くことのできる位置に入る」
「あまり一般的でないことを全力でやったということは、そこに何か意図があるということか」
「バックパスを受けた選手は前へドリブル」
「再びサイドにパスが出る」
「キーパーとラインの間に入れると見せて横にパス」
「惜しくも合わずシュートはゴールをそれる」
「以上の流れから、チームとして下の形を狙っている片鱗は見える」
「走り込んだ選手にパスが出ず、バックパスにかわっている点が違うけどな」
「それはあるが、次のシーンではもっと純粋な形が見られる」
「続きはこちら」
「何で分けるんや」
「ちょっと話が長くなりそうな気配やからな」
「ようわかったな」
「それでは次のページで」
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